くすり:質問一覧

気になる症状やキーワードのある質問を選択してください。質問を選択しますと下に回答が表示されます。

  • 予防接種

予防接種の種類によっては、何回も接種するものがあります。

なぜ、何回にも分けて接種するのでしょうか。

ワクチンには生ワクチン・不活化ワクチン・トキソイドがあります。

生ワクチンは、病原性を弱めたウイルスや細菌を接種し、体内で増殖させ、軽い感染をおこさせて免疫力をつけます。自然感染に近い状態で免疫がつけられるので、接種により作られた免疫は強く、自然感染の場合とほぼ同等の感染予防効果があり、1回の接種で長期間免疫効果が持続します。
生ワクチンで予防できる病原体には、はしか(麻疹)、風疹、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)、みずぼうそう(水痘)、ロタ、結核(BCG)などがあります。ただし、自然感染によるブースター効果が少ないと免疫は少しずつ弱くなるため、感染症が減少した国では2回接種する必要がでてきています。

不活化ワクチンは、病原性を消失させたり、毒素を無毒化したものです。からだの中で病原体が増えることはなく、発熱などの副反応が少ないのが特徴です。不活化ワクチンで予防できる病原体には、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎、百日せき、肺炎球菌、ヘモフィルス、インフルエンザ菌b型(ヒブ)などがあります。

トキソイドは、強い毒素を産生する細菌の毒素だけを取りだして無毒化し、ワクチンにしたものです。細菌に感染したときに、毒素による発病を防ぐことができます。
トキソイドで予防できる病原体には、ジフテリア、破傷風などがあります。

不活化ワクチンとトキソイドは、体内で細菌やウイルスが増殖しないため、生ワクチンと比べると免疫のつきかたが弱く、持続期間も短いために複数回接種が必要となります。

※周囲で感染症が流行し、その病原体にさらされることで、免疫がより上昇すること。追加免疫効果

  • 予防接種

肺炎球菌の定期予防接種のお知らせがきました(70歳)。

過去に肺炎にかかったことがありますが、定期接種を受けたほうがよいでしょうか。

肺炎は、細菌やウイルスなどによって引きおこされます。その中でも肺炎球菌感染症は、肺炎球菌という細菌によって引きおこされる病気で、肺炎を引きおこす菌としては最も数が多いものです。肺炎球菌には93種類の血清型がありますが、今回定期予防接種となったワクチンには特に高齢者に肺炎を引きおこしやすい23種類の血清型に対応したワクチンです。

過去に肺炎にかかっていても、別の血清型の肺炎球菌にかかる可能性があります。定期の予防接種は国の方針により、年度ごとに定期接種の対象者が決められています。自治体から定期接種の案内が届いているようであれば、この機会の接種が推奨されます。今後、この定期接種の機会以外で接種を希望する場合は、全額自己負担となります。

ただし、健康状態や過去の肺炎球菌ワクチン接種歴の有無によってはワクチンを接種することができない場合もありますので、詳細は医師にご相談ください。

  • 予防接種

高齢者の肺炎球菌ワクチンを過去に接種しています。

定期接種を受けることはできますか。

現在、日本国内では、2014年6月にプレベナー13が65歳以上の高齢者に適用可の評価を取得し、すでに承認されていたニューモバックスNPと合わせて2つの肺炎球菌ワクチンが使用できるようになりました。

2014年10月からは、肺炎球菌ワクチンの定期接種が始まっており、「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜(きょうまく)ポリサッカライドワクチン)」を1回接種します。接種の対象者は、国の方針により、年度ごとに決められています。

なお、過去にこのワクチンを自費で接種している人は、定期接種の対象外となります。その理由は、副反応である注射したところの痛み、赤く腫れて硬くなるなどの症状が、初回接種時よりも頻度が高く、程度が強く発現するとの報告があるためです。
ただし前回接種から5年以上経過している人は、肺炎球菌に対する抗体が低下してくるため、再接種をおこなうかどうかについては、かかりつけ医と相談いただくとよいでしょう。再接種をする場合の費用は、全額自己負担となります。
過去に「プレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」を接種した人は、今回の定期接種の対象となります。

※定期接種の対象・内容については、2015年4月現在、厚生労働省発表の情報に基づく

  • 処方薬と市販薬

医療用医薬品(処方薬)と一般用医薬品(市販薬)の違いについて教えてください。

「医療用医薬品」は、医師・歯科医師の処方に基づき手に入れることができる薬のことで、「処方薬」とも呼ばれています。
一般的に効果が強力なので、医師・歯科医師の診断のもと薬が指示されます。発行された処方せんを薬局へ持っていき、薬剤師から服薬指導を受け、一部自己負担金を支払い供給される薬をいいます。

一方、「一般用医薬品」は、医師による処方箋なしに消費者ご自身の判断により、街の薬局やドラッグストアで購入できる薬をいいます。
薬局やドラッグストアのカウンター越しに手渡されるという意味で、“Over The Counter drug”を略して「OTC薬」、「市販薬」や「大衆薬」とも呼ばれています。どなたでも購入できるように、薬の効果は医療用医薬品に比べて穏やかになっています。

基本的に、体調不良の際は病院の受診が望ましいですが、それが難しい場合は、市販薬で対処する選択肢もあります。
薬局やドラッグストアには薬剤師がいますので、薬剤師と相談して症状に合ったお薬を選ぶとよいでしょう。
ただし、症状が改善しない場合には、病院への受診をおすすめします。

  • 保存方法

薬の有効期限と保管方法について教えてください。

薬の有効期限と保管方法は、薬の種類によって異なります。
有効期限が記載されている市販薬(未開封の状態での有効期限)は、その期限内で使用します。
基本的に、医療機関で処方されたお薬には使用期限は明記されていません。そのとき処方された薬は、そのときに、処方日数内で飲みきることが原則となります。ただし、頓服薬や、長期処方された薬については、保管する場合もあるでしょう。

有効期限内であっても適切な方法で管理をおこなわないと、有効性や安全性に問題が生じることもあります。
保管は高温、直射日光、湿気の三点を避け、小さな子どもの手の届かない場所での保管をおすすめします。薬によっては冷蔵庫での保存により弊害がおこる可能性もあります。「冷所保存」と指示があるもの以外は室温で保存しましょう。
一般的な薬の有効期限と保管方法について、以下にまとめてみました。
薬によっては、一般論ではいえないものありますので、あくまでも参考としてご覧ください。

1.錠剤、カプセル剤、粉薬:処方日から半年~1年くらい

室温保管でよいものが大部分ですが、湿気により薬のかたちが崩れたり、変色したりすることがあります。乾燥剤を入れた蓋付きの缶などの容器に入れて、直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください。
薬の外観や色が変化してしまった場合は、有効期限内であっても使用は避けましょう。

2.水剤、シロップ剤:処方日から1~2週間くらい

基本的に容器などを移しかえたりせずに、冷蔵庫で保管してください。容器の飲み口から混入した雑菌が、薬の糖分や水分によって増殖することがあります。服用前後に飲み口をガーゼなどで拭いて清潔に保ち、蓋をしっかり締めて保管しましょう。
薬は処方日数内で飲みきるように作られていますで、その期間が過ぎてしまったものは、余ってしまっても処分しましょう。

3.坐剤:処方日から半年~1年くらい

坐薬には、冷所保存のタイプと、常温保存の可能なタイプがあります。
冷所保存のタイプは、冷蔵庫での保管をおすすめします。常温保存が可能なタイプは、必ずしも冷蔵庫保管が必要ではありませんが、真夏の30℃を超えるような環境では変質する可能性がありますので、そのような場合は冷蔵庫での保管がよいでしょう。

4.点眼剤、点耳剤:開封後1ヶ月くらい

開封後は細菌による汚染や直射日光を避けるために、蓋をしっかり閉め、付属の袋に入れて、基本的には冷蔵庫で保管してください。まれに、冷蔵庫で保管してはならないものもありますので、ご注意ください。
未開封のものは室内での保管で問題ないものがほとんどですので、直射日光を避けた涼しい場所にて保管してください。

5.軟膏・クリーム・ローション剤:開封後半年くらい

開封後は細菌による汚染や直射日光を避けるために、蓋をしっかり閉め、移しかえたりせずに、戸棚などの涼しい場所で室温保存してください。

6.貼付剤:開封後1ヶ月くらい

開封後は乾燥を避けるために、袋の封をしっかりと閉め、戸棚などの涼しい場所で室温保存してください。

以上、一般的な内服薬の保管方法と有効期限について記載しました。なお、病院・薬局で調合された混合薬の有効期限は、病院の薬剤師・処方された薬局に問い合わせてください。処方された薬に関しては、医師の指示のもと服薬してください。

  • 服用時間

薬を食前に飲むように指示されましたが、いつ飲めばよいのでしょうか。

薬の服用時間の食前・食後・食間の違いを教えてください。

薬には、効果を最大限に発揮できるように、また思わぬ副作用をおこさないように、服用するのに適した時間が決められています。
薬の服用時間は、主に「食前」「食後」「食間」「就寝前」「頓服(とんぷく)」などがあります。それぞれの言葉の意味については、以下を参考になさってください。

1.食前

食前とは食事をする30分くらい前の時間のことです。例えば、食事による血糖値の上昇を抑える目的で使用する一部の経口糖尿病薬など、あらかじめ食前の服用が必要な薬もあります。

2.食後

食後とは食事の後30分くらいまでの時間のことです。胃の中に食べ物が多くあると、薬による胃への刺激が少ないので、内服薬の多くは食後に服用するように指示されることが多くなっています。

3.食間

食間とは食事中に薬を飲むことではなく、「食事と食事の間」という意味で、食事を終えて2時間後くらいが目安となります。
食後2時間経った頃は、胃の中の食べ物が消化され胃酸の分泌も少なくなります。そのため、胃粘膜を保護する薬や、食事の影響を受けやすい一部の漢方薬が食間に服用するように指示されます。

4.就寝前

就寝前とは、寝る20~30分くらい前の時間のことです。たとえば、下剤や睡眠導入薬などは、薬の作用する時間を考慮して、就寝前に服用することが多くなっています。

5.頓服

頓服とは、症状がでた時にだけ服用するという意味です。ほとんどの薬が、1日に飲んでもよい最大用量や、続けて飲む場合の間隔が決められていますので、医師の指示を守りましょう。

  • 服用方法

カプセルの薬を飲むのが苦手です。何かよい方法はありますか。

カプセルを外して、中の薬だけ飲むのはどうでしょうか。

カプセルはゼラチンでつくられているため、口や食道の粘膜に付きやすく飲みにくさを感じる人も多いようです。
そもそも、カプセルの薬は、含まれる成分が適切な場所で溶け、期待される効果を発揮するようにつくられています。そのため、カプセルを外してしまうと、薬の本来の効果に影響を及ぼし、副作用が現れやすくなる可能性があります。また、カプセルは、薬の苦みやにおいを軽減する役目もあるので、外すとさらに飲みにくくなってしまうことがあります。
カプセルの薬に飲みづらさを感じている方は、次の方法などにより、カプセル剤が飲みやすくなりますので、試してみてください。

  1. 1.コップ1杯程度の十分な量の水で飲む
  2. 2.カプセルが口や食道の中に付かないように、内服前に口に水を含む

軽く下を向いた状態で飲み込むと、浮き沈みの関係でうまく飲めることもあります。

どうしても飲みにくい場合は、カプセル剤でない薬剤(錠剤、粉薬、水薬など)に変更できるか、主治医にご相談ください。

  • 服用方法

子どもが粉薬を嫌がって飲みません。

何かよい方法はありますか。

薬は、基本的には水やぬるま湯で飲むようにいわれています。ただし、子どもは粉薬のにおいや味などが原因で、内服を嫌がることがあります。
飲みやすくなるように、次のような方法で工夫をしてみてください。

  1. 1.ぬるま湯やジュースなどに混ぜて、スプーンやスポイトで少量ずつむせない程度に口の奥に流し込む
  2. 2.少量のぬるま湯で溶かして団子状にし、指で頬の内側へ塗る
  3. 3.病院の売店や薬局などで購入できる、ゼリー状のオブラートを使用する
  4. 4.ヨーグルトやアイスなどの食品に混ぜる
  5. 5.ジュースで溶かして凍らせる

ミルクに混ぜると、味が変わってミルク嫌いになってしまう場合があります。赤ちゃんがミルクを飲まなくなったら大変ですね。どうしてもミルクに混ぜる場合は、少量のミルクに溶かして飲ませ、その後に普通のおいしいミルクを飲ませるようにしましょう。
また、薬によっては、苦くなったり、吸収が悪くなったりするものもあります。大人の薬と一緒で、個々の薬の飲み方の注意点については、薬剤師に相談してみましょう。

  • 服用量

薬を飲んでも効果がないので、量を増やしても良いのでしょうか。

効果がなく、ご心配なのですね。
薬には一般的に決められた用量があります。その上で、医師がその方の症状、体質、体重などに合わせて、個人に合った量を処方します。この量を有効量といいますが、有効量を超えてしまうと思わぬ副作用が現われてしまうことがあります。
効果的な治療をおこなうためにも、薬を1日のうち、いつ、何回(用法)、どのくらい(用量)飲むかをしっかり守って服用することが重要です。

ご自身の判断で安易に薬を増やさず、効かないと感じた場合には主治医にご相談ください。

  • 服用方法

薬を吐いてしまった場合、同じ薬を追加して飲ませてもよいでしょうか(1歳児)。

薬を飲んだ後に吐いてしまったり、座薬を入れた後に排便してしまったりした場合の対応方法は薬の種類によって異なります。
一般的な対応について、以下にまとめてみました。

1.内服薬を吐いてしまった場合
(1)服用後30分以内に吐いてしまった場合

薬を飲んだ直後に吐いてしまった場合や、明らかに薬がでてしまった場合は、もう一度同じ量の薬を飲ませてください。飲ませる場合は、吐いた後30分くらい休憩し、吐き気がおさまってからがよいでしょう。

(2)服用後30分以上経ってから吐いてしまった場合

薬を飲んでから30分以上経ってから吐いてしまった場合は、すでに体に吸収されていると考え、再度飲ませない方がよいとされています。

2.座薬が便とともにでてしまった場合

一般的に、座薬はすみやかにからだに吸収されるため、再度、座薬の挿入はしないほうがよいとされています。ただし、挿入後30分以内に固体のまま排出された場合を除きます。

時間はあくまでも目安であり、薬の種類によっては当てはまらないこともありますので、判断に迷う場合は主治医または薬剤師にお問い合わせください。

  • 飲み忘れ

薬を飲み忘れた場合、どうしたらよいですか。

もしも薬を飲み忘れた場合の対応ですが、薬の種類、飲む回数、飲み忘れに気付いた時間、次に飲む時間までどれくらい時間が空いているかによって対応が異なります。飲み忘れたからといって、慌てて2回分のお薬を飲んでしまうと、薬が効きすぎて副作用がおこる可能性があります。
一般的な薬の飲み忘れについての対応は、以下に例をあげています。ただし、病気や薬によっては、一般論ではいえないものありますので、あくまでも参考としてご覧ください。

1.1日1回服用の場合

通常、あまり時間が空いていなければ、飲み忘れに気付いた時点ですぐに服用します。時間が経ちすぎていたら、内服を中止する場合もあります。例えば、朝食後に飲む薬を、夜中になってから飲み忘れたことに気付いた場合、その日の分は服用せずに、翌日の朝に1回分を服用することもあります。

2.1日2回服用の場合

飲み忘れに気付いた時間が、本来飲むべき時間から数時間以内であれば服用します。次に薬を飲む時間が迫っている場合は、飲み忘れの分は抜かして、次回分からいつも通りに服用する場合が多いです。

3.1日3~4回服用の場合

飲み忘れにすぐに気が付いた場合は、飲み忘れた分をお飲みください。数時間経って気がついた場合は、1回分を抜かして、その次の分からいつも通りにお飲みください。

飲み忘れたときの対応については、処方された時に、事前に医師や薬剤師に確認しておくことをおすすめします。
また、老若男女問わず、薬の飲み忘れはよく聞かれます。お薬カレンダーやお薬ケースを活用するなど工夫をして、飲み忘れ対策をしておくとよいでしょう。

  • 服用方法

薬が残っていますが、症状がよくなったので途中でやめてもよいですか。

残った薬を捨てるのは勿体無いので、同じ症状が現われた時のためにとっておき、必要な時に使用してもよいのでしょうか。

薬は「自己判断でやめない」「医師の指示のもとで服用する」ということが原則です。薬を飲むのをやめたいとき、残っている薬を使いたいときなど、薬に関することは、主治医に相談しましょう。

薬には、症状が消えたらやめてもよいものと、症状が消えても一定期間飲まなくてはならないものがあります。例え自覚症状がなくなったとしても、治療が中途半端であれば、症状がぶり返す可能性があります。
自己判断で薬を中断してしまうのは危険な行為ですので、主治医や薬剤師に相談するようにしましょう。

また、以前に病院から処方されて残ってしまった薬を、ご自身の判断で再度使用することは危険です。処方された薬は、そのときの症状や体調に合わせて処方されているため、そのときだけに有効な薬となっているからです。原則残った薬は病気が治った時点で廃棄してください。
どうしても残った薬を使用したい場合は、安全のため医師にご相談ください。

  • 点眼薬

目薬を2種類以上さすとき、順番はどのようにすればいいですか。

2種類以上の目薬を使用する場合は、一般的に5分間以上の間隔をあけてから次の目薬を点眼するのが望ましいとされています。最初に点眼した薬は、後から点眼した薬によって洗い流されたり、他の目薬の影響を受けたりしないよう、5分以上の間隔をあけることが必要です。最も効果を期待したい重要な目薬は、一番最後に点眼するようにしてください。

また、目薬は薬剤の性状や有効成分の種類によって、点眼する順番が決まっています。
点眼薬の「もの」の状態による順番としては、水溶性点眼剤 → 懸濁性点眼剤 → 油性点眼剤 → 眼軟膏がよいとされています。懸濁性点眼剤や油性点眼剤、眼軟膏は水に溶けにくく吸収されにくいため最後に点眼、塗布します。

上記の順番で点眼する際にも、各点眼において5分以上の間隔をあけてください。
以上は標準的な点眼の順番であって、医師からの指示があれば、その指示通りに点眼してください。

  • 相互作用

薬をジュースやお茶で飲まない方がよいと聞きました。

なぜでしょうか。

薬の種類によっては、ジュース、お茶、牛乳などと一緒に飲むと、薬の吸収に影響を及ぼすことがあります。
例えば、薬の効果が強くでてしまうことで副作用が生じやすくなったり、逆に効果が弱まってしまうことで薬が効かなかったりすることがあります。そのため、基本的にコップ1杯程度の水やぬるま湯で飲むようにいわれています。
薬と飲み物との飲み合わせの具体例は、以下のようなものがあります。

1.グレープフルーツジュースと一緒に飲んではいけない薬

血圧降下剤のジヒドロピリジン系カルシウム(Ca)拮抗剤という種類の薬は、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと、薬の血中濃度が上昇し、血圧が下がり過ぎてしまうことがあり危険です。また、薬が効き過ぎることで、頭痛や顔のほてりのような副作用が生じやすくなります。これは、グレープフルーツ中の特定の物質によって、ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤の成分が体に溜まりやすくなることが原因と考えられています。

2.カフェインが含まれている飲み物と一緒に飲んではいけない薬

カフェインが含まれている飲み物としては、緑茶や紅茶、コーヒーなどがあります。このカフェインによって、テオフィリン系の喘息治療薬や強心剤は、薬の効果が強められ、頭痛や嘔吐などの副作用が生じやすくなることがあります。

3.牛乳と一緒に飲んではいけない薬

テトラサイクリン系抗生物質剤、ニューキノロン系抗菌剤、一部の骨粗しょう症治療薬などは、牛乳に含まれるカルシウムと結合すると、薬の吸収が悪くなり、結果、薬の効果が弱まります。
また、腸溶性製剤(腸で溶けて効果を発揮するタイプの薬)は、牛乳が胃酸と中和することで、薬のコーティングが壊され、胃の中で溶けてしまうこともあります。その結果、本来の薬の効果が得られないこともあります。

こちらであげたもの以外に、アルコール飲料や青汁なども、特定の薬と一緒に飲むことで薬の効果に重大な影響を及ぼすものがあります。
ご自身の処方薬との飲み合わせについては、主治医や薬剤師にお問い合わせください。

  • 相互作用

ワルファリンを内服していると、納豆を食べてはいけないのはなぜでしょうか。

ワルファリン(ワーファリン)は、血液を固まらせる働きをするビタミンKを抑えることで血液をサラサラにする効果を発揮し、心筋梗塞や脳梗塞などの治療や予防に用いられています。
ところが、納豆を食べてワルファリンを飲むと、納豆に含まれる納豆菌が腸内でビタミンKをつくることを促進するため、ワルファリンがビタミンKを抑えきれなくなり、その結果、血液をサラサラにする効力が発揮できなくなります。そのため、ワルファリン服用中は少量でも納豆を摂取しないように指導されています。

ビタミンKを多く含む食品として、納豆のほかには、クロレラ、青汁などがあげられます。これらの食品もワルファリンの働きを弱めてしまいますので、ワルファリン服用中は摂取を避けるようにしてください。
ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜もビタミンKを含んでいますが、一度にたくさん食べなければ問題ありません。摂取の目安は、一回の食事で小鉢に一盛り程です。

また、納豆の原料である大豆は、ビタミンKの含有量は多くはないので、お味噌汁や煮豆などを摂取することに問題はありません。また、同じようにねばねばした食品であるオクラなども特に問題はありません。

ワルファリン服用中の方は、病院や調剤薬局において、詳しい注意事項の書かれた冊子または説明紙が配布されます。これらをお持ちでない方は、主治医または薬剤師にお問い合わせください。

  • 睡眠の問題

睡眠薬は副作用が強いのではないかと心配です。

3週間程、しっかりと眠れていませんが、薬を飲むことに抵抗があります。

日本では睡眠薬の副作用に対しての恐怖心を持っている人が多く、不眠を訴えて受診する人は欧米に比べると少ない傾向があります。

以前は、「睡眠薬」というと中毒性が高く、暗いイメージを持たれていましたが、最近では、副作用がかなり軽減された、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が主流となっています。これは入眠と覚醒の切り替えリズムを補強するもので、万能というわけではありませんが、現在もっとも一般的に処方されている睡眠薬です。

また、不眠は、入眠障害(眠りにつくことができない)、中途覚醒(夜中に目が覚める)、早朝覚醒(朝早くに目が覚める)などタイプも様々なら、治癒にかかる期間も人それぞれです。処方箋なしで買える「睡眠改善薬」もありますが、専門医に相談してタイプに合った適切な処方を受けるのが最良の道です。

日本では、不眠対策として寝酒の習慣が顕著にみられ、お酒に頼る人が多いといわれています。多量のアルコールで肝臓に負担をかけるより、少量の薬で早く治す方がからだにはよいと思います。

不眠に悩んで不眠を深めるより、医師に相談して心の負担を軽くしてください。

  • 副作用

どんな薬でも、副作用があるのでしょうか。

残念なことに現時点では、副作用のない薬を開発するまでには至っていません。
薬は一般的に病気の診断、治療、予防などを目的とし、開発されています。しかしながら、薬本来の目的となる「主作用」に伴い、本来の目的以外の働きである「副作用」が現れることもあります。

副作用は、薬の種類や投与量がからだに合わないこと、飲み合わせが悪いことなどが原因で現れます。また、年齢、性別、体質、その時の体調、病気の種類などによって、副作用の発現の度合いが異なってきます。
ただし、がんの痛みに用いる痛み止めの薬のように、飲み始めの初期に副作用が生じても、からだが薬に慣れてくれば副作用の症状が治まってくるものもあります。

薬を処方する医師も、薬の効果ばかりでなく副作用についても注意を払っていますが、新しく処方された薬を飲んで何か違和感を感じましたら、早めに主治医や薬剤師にご相談ください。

  • 歯科治療

歯科で麻酔薬を使うと、動悸がしたり気分が悪くなったりします。

麻酔薬の副作用はあるのでしょうか。

歯科でよく用いられる局所麻酔薬には、麻酔薬の効果を長もちさせるために血管を収縮させる薬剤であるアドレナリンが入っています。麻酔のときに動悸がおきるのは、このアドレナリンの作用が考えられます。
また、緊張が強い場合にも治療中に血圧が上昇したり、胸がドキドキしたり、呼吸が苦しくなったり、気分が悪くなったりすることがあります。

アドレナリンに対して過敏な方には、アドレナリンの入っていない麻酔薬を使うことができます。
今後、歯科で麻酔を受ける際には、「過去に麻酔の後に動悸があった」あるいは「気分が悪くなったことがある」と医師に伝えておくようにしましょう。

  • 漢方薬

漢方薬とは、どのような薬ですか。

漢方医学は、中国由来の古代中国医学をもとにして、日本の環境や日本人の体質などに合わせて発達した日本独自の伝統医学です。

1.西洋薬と漢方薬の違いについて

私たちがよく目にする薬の多くは、西洋薬と呼ばれています。西洋薬の多くは、化学的に合成された有効成分により、特定の病気や症状に対して効果を発揮します。一方、漢方薬は、植物や動物、鉱物を原料とする「生薬(しょうやく)」を数種類組み合わせてつくられています。それぞれの生薬が多くの有効成分を含むことにより、一つの薬でもさまざまな効果を発揮します。よって、複数の症状に対する治療に有効であるとされています。

2.漢方薬の効果について

個人差はありますが、慢性的な病気においては、最低2ヶ月、できれば3ヶ月服用してから、薬の効果が現れているかどうかを判断していきます。
一方、風邪やアレルギー症状などに用いられる漢方薬では、からだに合えば即効性が期待できるものもあります。

3.漢方薬の副作用について

漢方薬は天然物由来のため、西洋薬と比較して副作用が少ないとされています。しかし、食物をとることでアレルギーが現れるように、からだに合っていない場合は副作用が現れることがあります。漢方薬による副作用としては、発疹、胃もたれ、むくみ、動悸、不眠、血圧の上昇、肝障害などや、重篤なものでは間質性肺炎などがあげられます。
西洋薬との併用により、思わぬ副作用がおこる場合もありますので、内服している薬の情報は、必ず主治医に伝えてください。

※間質性肺炎
肺の中の肺胞(吸い込んだ酸素と体内の二酸化炭素のガス交換をおこなう袋状のもの)の壁に炎症がおきる肺炎のこと。

  • ジェネリック

ジェネリック医薬品とは、どんな薬ですか。

医薬品を開発したメーカーは特許に守られており、ほかの企業が同じ有効成分の薬を販売することはできません。しかしながら、一定期間が経過すると有効成分の特許が切れ、ほかの企業も同じ有効成分を使用して、製造・販売することができるようになります。そのようにして後から発売された薬のことを、ジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼びます。

ジェネリック医薬品は、最初に発売された薬(先発医薬品)と同じ有効成分を使用して開発されるため、開発期間が短くなり、開発費が安く済みます。そのため、薬価(国で決められた薬の価格)が先発医薬品よりも低く設定されています。近年、高齢化と医療技術の進歩により、膨らみ続ける医療費を抑える取り組みとして、国はジェネリック医薬品を使用することを推奨しています。

ジェネリック医薬品の薬価は低いですが、先発医薬品と同様に、薬事法に基づき、品質、安全性、有効性が先発医薬品と同等であることが確認されたうえで販売されています。
また、薬の有効成分はほぼ同じであっても、錠剤の大きさの変更や、薬の溶け方などに関わる添加剤の変更などは認められているため、薬の飲みやすさが異なることがあります。

新しく発売された薬には、まだジェネリック医薬品が無い場合もありますので、ジェネリック医薬品を希望する場合には、主治医または薬剤師にご相談ください。

  • 耳の問題

中耳炎と診断されましたが、抗菌薬が処方されませんでした。

抗菌薬は必要ないのでしょうか。

風邪をひいた後などに、細菌やウイルスが耳と鼻の奥をつなぐ耳管という細い管を通り、鼓膜の内側(鼻に近い側)の中耳で炎症をおこしたものが中耳炎です。

中耳炎の原因がウイルスによるものと医師が判断した場合は、すぐに抗菌薬の使用はしないで様子をみることもあります。
抗菌薬は細菌を死滅させるには有効ですが、ウイルスに対しては効き目がないからです。また、安易に過剰な抗菌薬を用いることによって、抗菌薬の効かない細菌に変化させてしまうことがあるからです。

ただし、細菌感染が疑われるときは抗菌薬が処方されることもあります。

薬は医師の指示通りきちんと服用していただき、ご心配な点は医師とよくご相談ください。

  • 腰の痛み

腰痛には温めるか冷やすかどちらがよいでしょうか。

外来のリハビリでは温めているのに、処方されるシップは冷シップです。どうしてでしょうか。

温めるか、冷やすかの判断基準は、患部の状態によって異なります。

炎症をおこして急に痛みがでたり、赤く腫れていたり、部分的に熱を持っていたりする時には、まずは冷やすことが大事です。たとえば、捻挫、骨折、打撲のような怪我をしてから数日程度は冷やすことがすすめられます。

逆に、ずっと続いている慢性的な痛みは、温めます。温めることで血液循環が促進され組織の新陳代謝がよくなり、痛みのもととなる化学物質が取り除かれやすくなるからです。
今回のように慢性的につづく腰痛には、温めることによって筋肉の緊張も緩み、痛みの軽減効果が期待できるため、リハビリでは温めていると考えられます。

ではシップ薬の選択ですが、痛みをやわらげるという目的では、温シップでも冷シップでもそれほど違いはありません。温シップも冷シップも皮膚の表面温度を若干温めたり冷やしたりする程度であって、その温度差によって痛みを緩和しているわけではないのです。実際に痛みを軽減しているのは、シップに含まれるインドメタシンやケトプロフェンといった抗炎症・鎮痛薬の薬効によるものです。
温シップの温感効果をもたらす薬剤が肌に合わず、皮膚がかぶれる場合は、冷シップが処方されることもあります。

市販のシップを購入する際には、上記の判断基準のように、急性の痛みには冷シップ、慢性の痛みには温シップという使い分けを参考にしていただいたうえで、シップを使用したときの気持ちよさで選ぶとよいでしょう。

  • 妊娠関連

妊娠中や授乳中に予防接種をしても問題ないですか。

生ワクチンである麻疹風疹ワクチンやおたふくかぜワクチン、水痘ワクチンなどの接種は、胎児への影響を考慮して、妊娠中の全期間を通じて禁忌とされています。そのため、これらのワクチンの接種を希望する方は、妊娠していない時に接種すること、また、ワクチン接種後約2ヶ月間は妊娠しないように注意する必要があります。

肺炎球菌ワクチンやB型肝炎ワクチンなどの不活化ワクチン※1、破傷風やジフテリアなどのトキソイド※2は、生ワクチンよりも安全であるため、妊娠中の接種も認められていますが、基本的に接種による有益性が感染による危険性を上回る場合のみ接種することとされています。
特に、妊娠初期は自然流産の確率も高い時期であるため、この時期での接種は避けたほうがよいと考えられています。インフルエンザワクチン(不活化ワクチン)については、妊娠中にインフルエンザを発症した場合の重要度を鑑み、妊娠の時期に関わらず、接種が推奨されています。

授乳婦については、明確なデータはないものの、仮に母乳中に接種したワクチンの成分が分泌されてもごく微量であり、乳児に与える影響はないと考えられています。そのため、授乳婦がワクチン接種をすることは問題ないとされています。ただし、母体にできた抗体は、母乳を通して乳児に与えたとしても、乳児に対しての予防効果は期待できないとされています。

妊娠中や授乳期にワクチンの接種を希望される場合は、医療機関にて現状を詳しくお話され、医師の指示に従って接種をするようにしましょう。

※1:不活化ワクチンとは、病原性を消失させたり毒素を無毒化したワクチン
※2:トキソイドとは、強い毒素を産生する細菌の毒素だけを取りだして無毒化したワクチン

  • 生理の周期

旅行に行くため、生理を遅らせたいです。

病院で相談したところ、ピルを処方されました。ピルの副作用について教えてください。また、自費での診療となりましたが、なぜでしょうか。

まず、月経(生理)を遅らせたいという場合、具体的には、月経予定日の5日くらい前から女性ホルモン剤(ピル)を服用して、都合に応じて2週間くらい飲んでいただくことになります。服用を中止すれば、3~5日後くらいに生理がくるのが一般的です。

ピルの副作用で最も心配な副作用は、「血栓症」です。症状として、足の痛みやむくみ、激しい頭痛、胸痛、突然の息切れなどが現れた場合には、服用を直ちに中止し、医師の診察を受けてください。旅行で飛行機に乗る場合には、エコノミークラス症候群(飛行機などの交通機関を利用した長時間旅行に関連しておこる静脈血栓症)に注意が必要です。その他の副作用として、発疹、吐き気、熱感、むくみ、血圧上昇、肝障害、乳房痛などが報告されています。また、喫煙すると心臓・血管系の副作用の危険性が増すといわれていますので注意しましょう。

この薬を保険診療で処方できるのは、機能性子宮出血(ホルモンバランスが崩れることによっておこる不正出血)、月経困難症、月経周期異常、過多月経、子宮内膜症、卵巣機能不全などです。

「旅行で生理を遅らせる」という目的でピルを処方する場合には、病気ではないために、健康保険適用とならず、全て自費扱いになります。

ピルを使った月経のコントロールについては、以上のとおりです。ご心配な点は服用開始前に婦人科で相談してください。