男性:質問一覧

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  • 検査の数値

健診でPSA値が急に6になりました。

毎年、健診でPSA検査を受けています。今年、急に6になりました。がんが心配です。

近年、前立腺がんは患者数の増加率が高いがんの一つで、50歳を過ぎると罹患率が急激に増加します。PSA検査は、この前立腺がんの可能性がある人を見つけるための検査ですが、前立腺肥大症や前立腺炎などのがん以外の病気でも増加します。

日本泌尿器科学会ではPSA値の基準値として、年齢に関係ない基準値(4.0ng/ml以下)、または、年齢階層別の基準値(50~64歳:3.0ng/ml以下、65~69歳:3.5ng/ml以下、70歳以上:4.0ng/ml以下)を定めています。

基準値より低いPSA値でも詳しい検査をおこなうと、がんが見つかる場合があります。この基準値は治療の対象となる、重要ながんを見つけ出すための値とお考えいただくのがよいでしょう。

今回の値であれば、再度検査をおこなうことがすすめられます。再検査した値が基準値を上回っているようであれば、がんの早期発見のためにも詳しい検査がすすめられることになります。

急に値が上がったことで、ご心配とは思いますが、がん以外の前立腺肥大症や炎症による一時的な上昇の可能性もあります。まずは、泌尿器科を受診して再検査を受けることがよろしいかと思います。

  • 排尿の問題

排尿に時間がかかるようになり、気になっています。

尿が出始めるまでに時間がかかり、尿の線が細くなり、途中で途絶えたりするような状況です。しっかり出きらないような感じです(50代男性)。

今回の症状で、加齢とともに増える原因として最も多いのが、前立腺肥大症に伴う排尿障害です。前立腺は尿道を包みこむように存在し、年齢が進むにしたがって大きくなる傾向があるため、尿道が圧迫されて尿道の抵抗が高まります。主な症状として夜間の頻尿、排尿時の不快感、残尿感があり、それとともに、排尿開始までに時間がかかる、排尿の時間が長くなる、尿線が細くなり途中で途絶える、などといった症状もみられます。

前立腺に肥大があるか、他の病気かどうかは、まず、問診をおこない、血液検査や尿検査、触診や超音波検査などをすることでわかります。前立腺肥大の治療は、症状が軽い場合は内服薬で症状をコントロールします。薬で十分な効果が得られない場合は、症状や状況にあわせて手術療法などが検討されます。

前立腺以外の病気で排尿障害を来すものとしては、脊髄の病気(椎間板ヘルニアや腫瘍など)や糖尿病などがあります。

原因により治療方法も異なりますので、一度泌尿器科の医師にご相談されることをおすすめします。

  • 頻尿

夜間におしっこが近くて、何度も目が覚めてしまいます(男性)。

夜間に排尿のために起きてしまうことを夜間頻尿といい、40歳以上の男女で、約4500万人が夜間1回以上排尿のために起きてしまうといわれています。また、頻度は加齢とともに高くなる傾向にあります。

夜間頻尿の原因としては、夜間の尿量が多いこと、膀胱容量の減少、睡眠障害の3タイプに大きく分かれます。なかでも男性の場合、膀胱から尿道への尿の通過が妨げられる通過障害として、前立腺肥大症が原因となっている場合が多くあります。

前立腺は膀胱の出口で尿道を取り囲む位置にあり、前立腺が肥大すると尿道を圧迫して、尿の通過障害をきたします。また、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になり、膀胱に尿が少量しかたまっていないのに膀胱が勝手に収縮してしまう過活動膀胱といった状態を呈することもあります。

前立腺肥大症は加齢とともに罹患率が増加し、70歳では70%以上の男性にあるとの報告もあります。夜間頻尿以外にも、排尿後もおしっこがたまっているように感じる残尿感や、おしっこの「きれ」が悪くなるといった症状もみられます。

就寝前の過剰な水分摂取が、夜間頻尿を引きおこしている場合もあります。水分の適切な摂取方法でも症状が改善しないときは、泌尿器科の受診をおすすめします。
また、糖尿病や心臓病、腎臓病でも夜間頻尿となることがあるため、総合的な健康チェックもしていただくとよいでしょう。

  • 尿路の問題

健康診断で、尿路結石があるといわれました。

治療が必要でしょうか。また、どんなことに気を付けたらいいですか。

尿路とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿が排泄される一連の道筋をさします。尿路結石症は、その尿路に結石(石状の塊)が生じる病気の総称です。泌尿器科の外来では最も頻度の高い病気のひとつで、年間罹患率も年々上昇しており、特に壮年男性と閉経後の女性に多くにみられます。

腎臓に結石がとどまるうちは無症状のことも多いのですが、尿の流れに沿って尿管内に落下すると、腰や背中、わき腹などに激しい痛みが生じ、血尿、発熱、吐き気などの症状を伴うことがあります。

治療は泌尿器科でおこなわれ、結石が小さい場合は、溶解薬と鎮痛薬で経過をみながら自然に結石が排出されるのを待ちます。ある程度以上の大きさのものは、内視鏡を用いた砕石術(さいせきじゅつ)、体外衝撃波を用いた結石破砕術などがおこなわれます。

日常生活で気を付けることは、水分の摂取量を増やす、食塩や動物性たんぱく質を過剰に摂取しない、寝る前の食事は避ける、バランスのよい食事を心がけるなどです。
また、シュウ酸を多く含むナッツ、チョコ、ほうれん草は過剰に摂取しない方がよいといわれています。

結石の成分や結石ができている位置によっても、食事の注意点は異なります。具体的な対策については、医師や栄養士にご相談ください。

  • 生殖器の問題

高校生の息子が友達から包茎といわれたようです。

亀頭部分にほぼ皮がかぶった状態で、痛みでむくこともできません。治す方法があれば教えてください。

手で包皮をむいた時に、亀頭がまったく露出しないものを真性包茎、一部でも露出するものを仮性包茎といいます。 時間をかけて少しずつむいていき、自分で治すことも可能ですが、痛みを伴いますし時間もかかります。思春期頃まででしたら、経過をみることもありますが、高校生という年齢的な背景や、亀頭包皮炎をおこしやすい状態を考えますと、早めに手術をおこなうことをおすすめします。

手術は、日帰りでおこなうことができますが、美容系のクリニックですと自由診療になるので保険適応外となります。 病院の泌尿器科では、真性包茎の手術であれば健康保険適応になりますので、一度受診してご相談いただくとよろしいかと思います。

  • 生殖器の問題

包茎が気になり、自分で包皮をむきました。

皮が元に戻らず腫れてきて、痛みもあります。どうしたらいいですか(20代)。

包皮を無理にむいてしまうと、包皮輪が陰茎を強く締め付け元の状態に戻らなくなることがあり、この状態を嵌頓(かんとん)包茎といいます。 亀頭部分が腫れてくると、自力で元に戻すことは難しくなります。この状態を放置すると、亀頭に血が通わなくなり壊死するまで進行することがありますので、一刻も早く泌尿器科に受診してください。

今回の治療を受けられてから、包茎手術が必要になりますので医師によくご相談ください。

  • 生殖器の問題

小児科で包茎の手術をすすめられました(5歳男児)。

手術をした方がよいのでしょうか。

包茎は、亀頭が包皮により被い隠されている状態のことです。包茎があると亀頭部分が不潔になりやすく、包皮の炎症をおこすこともあります。
子供の包茎の場合、ほとんどは成長に伴って自然に改善するため、一般的に無理な処置や治療は必要ないといわれています。
そのため、小児期に手術が検討されることはほとんどありません。
しかしながら、真性包茎(手で包皮をむいても亀頭が全く露出しないもの)の場合や、感染症を繰り返す場合、尿がでにくい場合には手術がおこなわれることもあります。

主治医が手術をすすめる理由について十分に説明を受けてください。

  • 生殖器の問題

陰のうが腫れています。

受診するのは恥ずかしいので、様子を見ています。どういった原因で腫れるのでしょうか。

陰のうとは精巣(睾丸)と精巣上体(副睾丸)が入った袋のことをいいます。

陰のうが腫れていることに加え痛み、発熱、排尿時の症状などを伴う場合は、精巣炎、精巣上体炎、精索捻転(せいさくねんてん)などの病気が考えられますので、急いで治療をしなくてはいけません。 他の症状がない場合は、陰のう水腫、精巣腫瘍などの病気が考えられます。これらの病気もなるべく早めの治療をおすすめします。

いずれにしても、きちんと泌尿器科を受診して診断してもらう必要があるでしょう。

  • 生殖器の問題

停留精巣(ていりゅうせいそう)と診断されました(6ヶ月男児)。

手術はいつ頃おこなうのがよいでしょうか。

精巣(睾丸:こうがん)は、胎児の頃にはお腹の中にありますが、成長とともに下降し、出生時には陰嚢(いんのう:精巣が入っている袋)の内部におさまります。
この精巣の正常な下降が何らかの原因で妨げられ、途中で止まってしまったものを停留精巣と呼びます。

精巣が陰嚢内に下降せずお腹の中にあると、高い温度環境にさらされてしまうので、精子を作る機能が少しずつ失われ、精子の数も減っていきます。この変化は温度が高ければ常に進行してしまいます。
また、停留精巣を放っておくと、大人になってからがん化することもあるといわれています。

1歳までであれば自然に精巣が下降する場合もありますが、1歳以降には自然下降が望めません。1歳前後、遅くても2歳までには手術をおこなうことが一般的です。

1歳のお誕生日を過ぎても精巣が陰嚢内に触れなければ、専門の小児外科または泌尿器科の医師にご相談して下さい。

  • 生殖器の問題

精液が赤くなりました。

病気かどうか不安です。

精液に血が混じっている状態を、血精液症と呼びます。基本的に、「がん」などの悪性の病気が原因となることは少ない病気です。

出血している部分としては、精液の通り道である前立腺(精液の発射台)、精嚢(せいのう:精液のうちのどろっとした成分のタンク)、射精管(前立腺から発射される精液の射出管)、尿道のうちのどこかが考えられます。

出血する原因として代表的なものに前立腺正中線嚢胞(ぜんりつせんせいちゅうせんのうほう)というものがあります。前立腺と精嚢の間にある洋ナシ型の嚢胞と呼ばれる袋です。この袋は出血しやすいためしばしば血精液症の原因となります。

このほかに、射精管が部分的に詰まると精嚢の圧が上がり、これが原因で精液に血液が混じることもあります。前立腺癌や精嚢結核など重症の病気が血精液症の原因となることは極めてまれです。

これらの原因を調べるためには、MRIなどの検査をおこないます。

治療としては何もしないで経過観察をおこないます。1ヶ月程度で約40%程度の患者さんで自然消失し、6か月待てば約80%の患者さんで自然消失します。しかしながら、2年以上持続する症例が約3%ほど認められます。原因が特定できれば、レーザーなどで止血することもあります。気になる場合は泌尿器科を受診することをおすすめします。

  • 性感染症

オーラルセックスで感染する性病はありますか。

オーラルセックス(口腔性交)とは、口唇や舌を使って相手の性器を刺激する行為をさします。オーラルセックスで感染する主な性感染症としては、淋菌感染症、クラミジア感染症、ヘルペス感染症、梅毒などが知られています。

感染の形態としては、口腔内に感染をおこす場合と、口腔内にいる病原体が性器に感染をおこす場合があります。どのような症状がでるかは、感染症の種類によって異なってきますが、口腔内に潰瘍や水泡などの症状がでるものもあれば、膿の混じった尿や排尿時痛などの症状として現れるものもあります。

いずれにせよ、気がかりな症状があれば、受診が必要です。男性では泌尿器科、女性では産婦人科が診療科となり、口腔内の症状に関しては耳鼻咽喉科で治療をおこなう場合もあります。
検査は、尿、血液、のどの粘膜の検査、女性の場合は子宮や膣の粘膜の検査などがおこなわれます。

予防方法としては、男性用コンドームを陰茎の根元からきちんと装着することや、女性の性器にラップなどを使用することが有効です。また、抜歯後など口腔内に傷のあるときや、口内炎があるときなど、体調のすぐれないときには、オーラルセックスを含めたリスクのある行為を避けることも大事です。

  • 性感染症

性交渉をした2週間後頃から、排尿時に尿道に痛みがあります。

雑菌が入っただけかと思っていたのですが、性感染症かも知れず心配です(男性)。

性交渉にともなって、人から人へ感染する病気を性感染症といいます。 今回、性交渉後から気になる症状があるようですので、性感染症による炎症、たとえばクラミジアや淋病(りんびょう)などに感染している可能性が考えられます。性感染症以外にも、尿路結石や前立腺炎などでも排尿時の痛みが生じることがあります。

性感染症の症状としては、排尿時の痛み、尿道から膿(うみ)が出る、発熱などを伴うことがあります。クラミジアも淋病も似たような症状のため、症状だけで判断することはできません。また、はっきりとした症状がでない場合もあります。 感染したかどうかは、泌尿器科や性病科を受診して検尿(培養の検査を含む)や血液検査などの検査を受けることによってわかります。

もしクラミジアや淋病などの感染症であれば、内服での治療が必要ですので、ためらわずに受診をおすすめします。

治療せずにそのまま放置しておくと、パートナーにも新たに感染させる可能性があります。必要に応じては、パートナーと一緒に受診することも検討してください。

  • 性感染症

梅毒の感染が増えていると聞きました。

症状や予防方法について教えてください。

梅毒とは、梅毒トレポネーマという細菌の感染によっておこる性感染症です。
梅毒感染の報告数は年々増加しており、男女比は7対2と男性の割合が多くなっています。
感染経路としては、オーラルセックスを含む性行為、または感染した妊婦の胎盤を通じて胎児に感染する先天梅毒です。

感染すると、平均3週間の潜伏期を経た後、陰部、肛門、口腔内などの感染した部位にしこりができ、潰瘍となることがあります。また、太ももの付け根のリンパ節が腫れることもありますが、通常痛みは伴いません。これらの症状は数週間経つと一旦おさまります。感染から3ヶ月程すると発熱やだるさなどの全身症状や、バラ疹と呼ばれる小さい湿疹などの梅毒に特有の皮膚症状が現れてきます。治療をしないまま放置すると、その後神経症状や眼の症状が現れることもあります。

梅毒の受診科は、泌尿器科や皮膚科ですが、女性の場合は婦人科でも診察が可能です。もし全身症状を呈している場合には、内科でみることもあります。
治療は感染後早い時期の方が望ましく、抗菌薬を数週間にわたり内服します。

梅毒の予防方法としては、感染者とのオーラルセックスを含む性行為を避けることが基本となります。ほかの性感染症と同様、コンドームによる予防効果は高いですが、完全ではないということも認識しておいてください。

  • 感染症

お酒を飲んだ勢いで知らない人と性行為をしました。HIVの感染が心配です。

感染するとどのような症状がでますか。検査はどこで、どのくらいのタイミングで受けるとよいのでしょうか。

HIVのウイルスは、主に血液、男性の精液、女性の腟分泌液に多く含まれています。そして性行為の相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通って感染します。はっきりとした自覚症状が出ない場合もありますが、感染してから2~4週間ほど経った頃に、風邪のような発熱やのどの痛みが生じることもあります。 ただし、自覚症状だけで感染の有無を確かめることはできません。血液検査を受ける必要があります。

検査は、全国の保健所、医療機関でおこなっています。 感染の有無をはっきりとさせるためには、感染の可能性のある機会から、3ヶ月の期間をあける必要があります。 もし感染していた場合でも、現在では免疫を高める有効な治療方法が複数開発されています。早期の治療によって、感染前と同じ生活を送ることも可能となります。

まずはお近くの保健所または医療機関にお問い合わせいただくことをおすすめします。

  • 更年期

男性にも更年期はあるとききました。

どんな症状がでるのでしょうか。

男性にも更年期はあります。しかしながら女性のいわゆる更年期とは異なった形態をとります。女性の場合は、50歳前後の閉経を機に女性ホルモンの分泌がなくなることから急激なホルモン環境の変化がおこり、はっきりとした症状がおこりやすくなります。

それに比べて男性の場合、男性ホルモンはゆっくりと低下していきますので、個人差が大きく、また、いつ始まるのかは明確にはわかりません。加齢に加えて、ストレスや飲酒、寝不足でも男性ホルモンは低下していきます。男性ホルモンが低下することにより、「心」、「身体」、「性」の更年期症状が出現することがあります。心の問題としては、やる気が低下したり、夜眠れなくなったり、いらいらしたりなど鬱の症状に近いものがあります。身体の問題では、筋肉量が低下し、内臓脂肪が増加しやすくなります。また、夕方に急に眠気に襲われるようになります。性の問題としては、性欲が低下したり、早朝勃起が減少したり、勃起能が低下したりします。

治療には、男性ホルモンの補充療法(2~3週間に1回の注射)や漢方薬などがあります。男性ホルモンの補充による副作用はほとんどありません。治療前に前立腺がんが存在しないことを確認できれば、男性ホルモンの値が低い方ならだれにでも治療可能です。前立腺癌が新たに発生する可能性も今ではほとんどないことがわかっています。

中高年男性で上記のような症状がある方は、一度泌尿器科で相談の上、男性ホルモンのチェックをされることをおすすめします。

  • 生殖器の問題

今までのように勃起しません。

年齢によるものなのか、病気なのか心配しています。

勃起障害(ED)は、年齢を重ねるごとにおこりやすくなります。

原因として、高血圧や狭心症を引きおこす動脈硬化があげられます。EDのある患者さんの中の多くに、高血圧や狭心症などの病気が見つかりますので、まずは、そのような原因となる病気がないか確認されるとよいでしょう。

治療は、PDE5阻害薬と呼ばれる内服薬がとても有効で約80%の方が性交可能となります。

比較的若い方では、過度の緊張やストレスから勃起がおこらなくなることがあります。このようなかたでも内服薬を使用し、何度か性交をするうちに治る場合がほとんどです。

糖尿病や前立腺がんの手術後などでは、勃起に働く神経に障害がおこっていることがあります。このような場合は内服薬の効果は少ないですが、現在、衝撃波を与えることで血管を再生させる治療が試みられています。

病気が原因にある場合もありますので、まずは一度、泌尿器科、内科の医師にご相談されることをおすすめします。

  • 妊娠関連

不妊症で、男性が原因となる場合は多いのでしょうか。

結婚を控えていて、自分が原因で不妊症だったらと心配です。

不妊症は結婚生活を営みながら2年を経ても妊娠が成立しない状況をいい、不妊症の約半数は男性に原因があるものといわれています。

男性不妊症の原因は、先天性と続発性のものがあります。 先天性のものは、遺伝的要因や発育段階で受けた影響による性機能不全があります。 続発性のものは、造精機能障害(精子をうまく作れない状態で、無精子症、乏精子症などのこと)で、男性不妊症の原因の90%を占めます。そのほか、おたふく風邪に伴う精巣炎、精索静脈瘤の存在、抗がん剤治療や放射線治療の影響、などがあります。

造精機能障害を調べる精液検査は不妊検査の第一歩となりますので、ご心配でしたら検査をおすすめします。

※ある病気にかかってしまったときに、その病気に関連して発症する病気や症状。

  • 予防接種

風疹のワクチン接種後は避妊が必要と聞きました。

女性は風疹のワクチンを打ったら、2ヶ月間避妊をしなくてはいけないと聞きました。男性の場合もワクチンを打ってから2ヶ月避妊が必要なのでしょうか。

まず、妊娠中の女性が風疹にかかった場合、風疹ウイルスが胎児に感染することで出生児に先天性の心疾患、難聴、白内障などの障害を起こす先天性風疹症候群という病気の心配があります。

女性の場合には、ワクチン接種後に2ヶ月間の避妊が必要とされています。 これは、風疹ワクチンが生ワクチンであり、体がその病気に軽くかかっているのと同じ状態になるためです。ですが、万が一、接種後に妊娠に気づいたとしても中絶をしなければいけないということはまったくなく、特別な処置も必要ないといわれています。

男性のワクチン接種後の避妊に関しては、必要ないと考えられています。これは、風疹ワクチンを接種した男性において、風疹ワクチンウイルスが精子で確認されたとか、これが原因で、パートナーで先天性風疹症候群が発症したとの報告は今のところないからです。

  • 生殖器の問題

大学生の息子が無精子症と診断されました。

おたふく風邪にかかり、軽い精巣炎になったことがありますが、関係ありますか。

思春期以降の男性がおたふく風邪にかかった場合、約10~30%に精巣炎を発症するといわれています。両方の精巣に炎症がおこると精巣のなかの精子のもとになる細胞が死んでしまい、精巣が萎縮して男性不妊症の原因になることがあります。精巣炎をおこした20~30%の男性におきるといわれています。過去に精巣炎の経験がある、ということですと精子をつくる機能に問題がある可能性があるかもしれません。

検査はまずは精液検査をおこないます。精子や精液の状態は日によって異なりますので、一定の期間をおいて3回程度検査をおこないます。 精液検査の結果によって、さらに詳しい検査が必要と判断されたときには、睾丸の大きさ、副睾丸の炎症があるかどうか、精索静脈瘤があるかどうか、ホルモンの数値の検査などをおこない、病状に沿った治療を受けることになります。

一度の検査で確定診断できることではありませんので、そのことをしっかりと頭に入れて、面倒がらずに検査を受けられることをおすすめします。

  • しこり

乳首の下にしこりができて痛みがあります。

がんではないかと心配です。何科にかかればよいのでしょうか(60代男性)。

男性の胸が女性のバストのように膨らみやしこりを生じるものを、女性化乳房症といいます。症状は片方の乳房だけのこともありますが、両方におこることもあります。 加齢、肥満、肝臓の病気、甲状腺の病気、薬物の影響、遺伝などで乳腺が発育することが原因といわれています。

この病気の多くは病的なものではないので、特別な原因がなければ生理的なものと判断されます。通常は1~2年で自然に改善するため経過観察することが多いのですが、痛みが強い場合は薬物治療がおこなわれます。また、美容的な観点上、手術をおこなうこともあります。

大切なことはがんとの区別になりますので、乳腺専門医を受診することをおすすめします。

  • 脱毛

抜け毛が気になります。

仕方がないことでしょうか(50代男性)。

脱毛は老化現象の一つと考えられていますが、個人差が大きく、遺伝的素因や内分泌因子が関係したり、場合によっては精神的ストレスの影響を受けたりもします。

今回の場合、性別や年代から考えて、いわゆる「壮年性脱毛」あるいは「男性型脱毛(AGA)」といわれるタイプにあてはまるように思われます。男性の場合、思春期以降になると、おでこの生え際から次第にM字型や、頭頂部から円形に脱毛する場合があり、徐々に進行していきます。遺伝的要素の影響も強いといわれていますが、直接的には男性ホルモンが関係しているといわれています。この場合、医学的にあまり画期的な治療法はないようですが、飲むタイプの発毛剤などがよく使われています。これは男性ホルモンの働きを抑制し、抜け毛を防止する作用のある薬剤です。ただし、健康保険がきかないので、自費となります。

脱毛の原因として、頭皮のフケが多いようであれば、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)に伴う脱毛症という可能性もあります。この場合には、低刺激性のシャンプーの使用がすすめられますが、頭皮が乾燥する傾向があれば洗髪後に保湿剤をつけるのがよいとされています。

また、整髪剤を使用していると、毛穴がふさがれて脱毛の原因になることもわかっていますので、就寝前には洗髪をして、しっかり洗い流すことが大切です。

この他にも、精神的ストレス、疲労、発汗、タバコなどによっても脱毛が進むことがありますので、規則正しい生活とバランスのとれた食事を心がけることをおすすめします。