全身:質問一覧

気になる症状やキーワードのある質問を選択してください。質問を選択しますと下に回答が表示されます。

  • 熱中症

熱中症予防に水分補給がすすめられていますが、どうしてですか。

どういった飲み物を、どのくらいの量を飲んだらよいのですか。

成人の場合、体重の約60%は水分でできており、その水分は普通の「水」ではなく、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質が一定の濃度で含まれています。電解質は細胞の水分量を適切に保ち、筋肉細胞や神経細胞の働きに関わるなど、身体にとって重要な役割を果たしています。よって、熱中症などが原因で電解質濃度を適切に保つことができなければ、細胞や臓器の機能が低下し、重篤な場合は命にかかわることもあります。

一般的には、1日にからだからでていく水分は約2.5ℓ(尿から1.5ℓ、便から0.1ℓ、皮膚や呼吸から0.9ℓ)といわれていますので、その分は少なくとも補う必要があります。といっても、失われる「2.5ℓ」分を全て飲み物で補う必要はありません。食事などからも水分を補えるため、飲み物で摂取する水分量は、1.2ℓ程度を目安とされるとよいでしょう。

熱中症予防のために最も重要なのは、適切な水分摂取です。熱中症では、水分とともに多くの電解質が失われるため、市販の経口補水液やスポーツ飲料、あるいは家庭で水に食塩や砂糖を加えたもの(例:水1ℓ+食塩3g+砂糖40g、水1ℓ+食塩1~2g)などで、効率的に水分補給をおこなう必要とがあります。ただし、飲む量は、年齢やその時の状況によって異なります。

熱中症予防のための水分の摂り方のポイントは、以下のとおりです。

  1. 1.のどが渇く前に、こまめに水分補給(のどの渇きは脱水が始まっているサイン)
  2. 2.アルコールや多量のカフェインを含む飲料は「水分」として補給しない(利尿作用があるため)
  3. 3.起床時、入浴前後にも水分補給(睡眠時、入浴時も汗をかいています)
  4. 4.1日あたり、1.2ℓの水分補給
  5. 5.4に加えて、大量に汗をかいた場合は、運動・作業前後の体重差(汗の量)の7~8割を水分補給
  6. 6.大量に汗をかいた場合は、塩分も忘れず補給

※参考:環境省「熱中症環境保健マニュアル2014」

  • 海外旅行

海外へ旅行に行きます。

海外にはさまざまな感染症があると聞きますが、滞在中の注意点を教えてください。

海外の衛生環境の悪い国では数多くの感染症が流行しており、旅先で感染症にかかり現地の医療機関を受診するケースも少なくありません。病気を防ぐには現地の生活上の注意とともに、出国前にその国で流行している感染症の予防接種を受けておくことが推奨されます。
旅行中にかかる危険性の高い代表的な感染症について、感染経路ごとに生活上の予防方法をまとめましたので、参考にしてください。

1.飲食物からの感染:下痢症、A型肝炎、ポリオ、腸チフス

・飲食前には十分な手洗いをする
・水は水道の生水を避け、未開栓のボトルに入ったミネラルウォーターを飲む
・食事は十分に加熱した料理を食べる(生野菜や氷の入ったドリンクは避ける)
・不衛生なレストランや屋台での食事は避ける

2.蚊の媒介による感染:マラリア、デング熱、日本脳炎、黄熱

・皮膚を露出しない
・殺虫剤や防虫スプレー(昆虫忌避剤)を利用する

3.性行為や血液による感染:B型肝炎、梅毒、HIV感染症

・安易な性行為は控える
・不衛生な環境での注射や手術などにより感染することもあるため信頼できる医療機関を受診する

4.動物からの感染:狂犬病

・動物に近寄らない

5.ケガなど傷口からの感染:破傷風

・裸足で歩かない
・危険地域では川・湖・沼など淡水での水浴びはしない
・怪我をしたらすみやかに適切な治療を受ける

※最新の情報については、厚生労働省検疫所ホームページ「FORTH」をご参照ください。

  • 海外旅行

海外旅行に行く際の、予防接種について教えてください。

短期旅行でも必要でしょうか。

予防接種が必要かどうかは、まずは渡航先が先進国なのか途上国なのか、そして、どの地域に滞在するかが重要なポイントになります。滞在国の感染症情報を収集するとともに、滞在期間や現地での行動範囲、ご自身の年齢、健康状態、予防接種歴によって決めていただくことになります。
たとえば、短期旅行よりも長期旅行の方が、観光旅行よりも冒険旅行の方が、感染症にかかるリスクは高くなります。
また、入国時に予防接種を要求する国もありますので、事前の確認が必要です。

予防接種を受ける場合の費用は、健康保険が適用されず(原則)全額が自費になります。金額は平均して5,000~10,000円くらいですが、ワクチンの種類と医療機関によって異なります。
複数回の接種が必要なワクチンもあり、この場合は、出国までに少なくとも2回目まで終了しておくことが推奨されています。また、ワクチンによる免疫を十分に得るには、1回目とそれ以降のワクチン接種の間に一定の間隔をあける必要があるため、遅くても出国1ヶ月前までに、接種を開始しておく必要もあります。

厚生労働省検疫所のホームページから国別感染症情報や予防接種施設情報が得られますので、接種するワクチンについて、必要な情報を確認していただくとよいでしょう。
ワクチン接種は予約制の医療機関が多く、必要性や接種回数などは、ご自身の旅行プランにあわせて担当医とよくご相談ください。

  • 破傷風

海外渡航にあたり破傷風ワクチンを追加接種するか悩んでいます。

破傷風の病原体は世界各地の土の中に存在しており、日常生活上で接触を完全に断つことは難しい感染症といわれています。日本でも毎年患者が発生しています。
破傷風は傷口から感染するので、冒険旅行などで怪我をする可能性の高い人におすすめするワクチンです。特に、開発途上国では怪我をしやすく命にかかわることもあるので、接種を検討することをおすすめします。

破傷風菌は自然感染により免疫を獲得することはありませんので、予防接種により免疫を獲得する以外に有効な対策はありません。
もしも感染し発病した場合は治療が難しく、死亡率は30%以上といわれていることもあり、予防接種が重視されています。
先進国、開発途上国にかかわらず感染患者の報告があります。日本国内では交通事故や趣味の園芸作業などに伴う感染もあり、年間50~100人程度の感染報告があります。

破傷風ワクチンは、日本国内での定期接種において、1968年以降に生まれた方の多くは、小児期に「3種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日せき)」(2012年よりポリオを含んだ「4種混合ワクチン」)として接種を受けています。その免疫は、DT(ジフテリア・破傷風)第2期を12歳(小学校6年生)時に接種していれば、約10年間の20歳前半頃まで継続します。

現在20歳前半で、第2期の定期接種として破傷風ワクチンを受けている人、あるいは年齢にかかわらず過去10年以内に破傷風ワクチンを接種した人は、追加の1回を接種すれば、その免疫はさらに約10年間継続します。
1968年以前の生まれで、定期接種として破傷風ワクチンを受けていない人、あるいは定期接種移行期(1968-1973年頃)で定期接種を受けていない可能性の高い人、もしくは母子手帳などでも定期接種を確認できない人などは、基礎からの3回接種が必要となります。

詳しくは、受診医療機関の医師にご相談ください。

  • 破傷風

古釘を踏み深くささりました。破傷風が心配です。

治療について教えてください。

怪我をした時の破傷風治療は、破傷風免疫グロブン(破傷風菌の毒素を中和する抗体)と破傷風トキソイドワクチン(毒性をなくした破傷風菌)の投与をおこないます。接種方法と回数は怪我をする以前のワクチン接種歴と最後にワクチン接種してからの経過年数、および傷の損傷の程度によって変わってきます。

破傷風ワクチンは、日本国内での定期接種において、1968年以降に生まれた方の多くは、小児期に「3種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日せき)」(2012年よりポリオを含んだ「4種混合ワクチン」)として接種を受けています。その免疫は、DT(ジフテリア・破傷風)第2期を12歳(小学校6年生)時に接種していれば、約10年間の20歳前半頃まで継続しています。

現在20歳前半で、第2期の定期接種として破傷風ワクチンを受けている人、あるいは年齢にかかわらず過去10年以内に破傷風ワクチン接種した人は、免疫がある可能性があります。
1968年以前の生まれで、定期接種として破傷風ワクチンを受けていない人、あるいは定期接種移行期(1968-1973年頃)の生まれで定期接種を受けていない可能性の高い人などは、免疫がない可能性があります。

破傷風の免疫のない人は、小さな傷口を通じて園芸作業などでも感染することがあります。2011年に発生した東日本大震災では10名の破傷風感染報告がありましたが、年齢は56~82歳で、破傷風に免疫がない人の感染だったと推測されます。

屋外などで大きな怪我をしたときには、水道水などで傷口を十分に洗い、止血したあと、すみやかに医療機関を受診してください。

  • 狂犬病

海外渡航にあたり狂犬病ワクチンの接種を検討しています。

犬に咬まれた場合にもワクチン接種をするのであれば、事前接種は必要なのでしょうか。

狂犬病とは、狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれたり、引っかかれたりすることで、ウイルスが人の傷口から侵入し感染する病気です。一度発症すると効果的な治療方法がなく、ほぼ100%の方が死亡する恐ろしい病気です。
日本国内では1956年を最後に狂犬病の発生はありませんが、一部の地域を除く世界中で、年間5万5千人の人が亡くなっており、そのうち3万人以上がアジア・アフリカ地域での感染といわれています。犬からの感染が最も多いのですが、そのほか猫、キツネ、アライグマ、スカンク、コウモリ、マングースなどの哺乳動物が感染源となります。

犬に咬まれた場合、狂犬病ワクチン(毒性をなくしたウイルス)のほかに、海外では傷の状態によって抗狂犬病免疫グロブリン(狂犬病ウイルスに対する抗体)を接種することがあります。

では、渡航前にワクチンを事前接種するかどうかですが、短期旅行でしたら、動物には近づかない、咬まれないように注意をすることが感染予防となります。ただし、サイクリングやハイキング、キャンプなどのイベントを予定していたり、農村部での滞在期間が長い場合、あるいは奥地・秘境などへの訪問のためすぐに医療機関へかかれないことが想定されたりする場合などには接種が推奨されるでしょう。
長期渡航者は、危険地域への渡航かどうか、動物と接する機会が多い地域を訪問するか、などによって事前接種をするかを決めることになります。
また、小さなお子様は、警戒心を抱かず安易に動物に触れる傾向があるので、接種が推奨されます。

日本国内での狂犬病予防ワクチンの接種は、4週間隔で2回、さらに、6~12カ月後に追加免疫の計3回接種します。危険地域への渡航が予定されている方は、なるべく早目に予防接種の検討をおすすめします。

  • 狂犬病

海外で犬に咬まれた場合、どのような対応をすればよいか教えてください。

もし、海外で動物に咬まれた場合、狂犬病発症予防のための処置が必要になります。
まずは速やかに咬まれた部分を水や石鹸で最低15分間は洗い流してください。
そして、できるだけ迅速(24時間以内)に医療機関を受診してください。医師が治療方針の判断をおこないますので、咬まれた時の状況と、咬まれた後の処置をどのようにおこなったのか、詳しく説明してください。

咬まれた後の治療は、その直後から狂犬病ワクチン(毒性をなくしたウイルス)を連続して接種することで発症を抑えることができます。出来るだけ早く接種を開始し、初回のワクチン接種日を0日として、3日、7日、14日、30日及び90日の計6回接種します。また、海外では傷の状態によって、抗狂犬病免疫グロブリン(狂犬病ウイルスに対する抗体)を接種することもあります。

接種スケジュールは必ず完了させることが大切です。日本国内と海外では、スケジュールが異なる場合がありますので、帰国後に治療を継続する場合には、渡航先での治療状況を医師に詳しく説明してください。

※上記の対応は日本製のワクチンを国内で使用した際のスケジュール

  • 高山病

海外旅行で高地へ行きます。

高山病が心配です。対策を教えてください。

高山病は、高地で酸素が欠乏することによって引きおこされる病気です。 高度が上昇するにつれて大気圧が下がり、空気が薄くなって使える酸素は少なくなります。たとえば、海抜0メートルの空気と比較すると、標高5,800メートルでは空気中の酸素の量は半分になります。

標高約1,615メートルに位置しているデンバー(米国コロラド州の州都)では、平地に比べ空気中の酸素量は20%少なくなります。ほとんどの人は、1,500~2,000メートルまでであれば1日で問題なく登ることができますが、2,500メートル登ると約20%、3,000メートル登るとなると約40%の人に何らかの高山病の症状が現れます。

登山の場合は、3日以上かけてゆっくりと身体を高地にならすのが最も安全な対応方法です。しかし、海外の高地に位置する観光地の中には、ヘリコプターや飛行機で簡単に行けるところもあり、旅行者本人が気付かないまま高山病にかかることも少なくありません。

高山病の症状は、頭痛、倦怠感、耳鳴り、吐き気など、二日酔いや風邪の症状に似ています。眠れない、何度も目が覚めるといった睡眠の異常も現れます。重症になると、脳がむくむことによる意識障害や呼吸困難などがおこり、命にかかわることもあります。重い症状が出た場合、直ちに高度を下げなければ危険な状態になります。
重症化を予防するためにも、軽症のうちに適切な処置をとることが必要です。対策を以下にまとめました。

  1. 1.ゆとりのある旅行日程にする
  2. 2.到着日を含め、1週間は過度の運動を避ける(到着時に元気に動きまわった人ほど発症しやすいといわれています)
  3. 3.到着日と翌日は、飲酒、たばこ、睡眠薬の使用は控える
  4. 4.1日2ℓの水分補給を心がける(高地では呼吸数が増えるため、体の水分が失われやすくなります)
  5. 5.炭水化物(ごはん・パン・麺類など)を多めにし、脂肪の摂取量を減らす

高山病の治療で最も効果的な方法は、高度を下げることです。同じ場所にいても症状が悪くなる場合は、直ちに高度の低い地点に移動することが重要です。
やむをえない理由で、低い場所への移動ができない場合は、酸素吸入や内服薬による治療を考えます。

高山病の予防や治療に、医師の処方による内服薬が用いられることもあります。必要かどうかは渡航外来の医師に相談いただくとよいでしょう。

  • ニコチン依存

夫は禁煙をはじめて2週間経ち、イライラがひどくなっています。

家族にもあたりちらすため、困っています。どのように対応したらいいですか。

禁煙を始めると、イライラ感や集中力の欠如、不安感、気分のふさぎこみなど、ニコチン切れ症状が現れます。この症状は、禁煙直後から数ヶ月にわたって現れます。時として、欲求不満やイライラ感から、怒りの感情に駆られることも少なくありません。

そもそもたばこをやめたくてもやめられないのは、たばこの煙に含まれるニコチンが麻薬にも劣らない依存性があるからなのです。つまり、喫煙者はニコチン依存症という病気の状態であり、禁煙できないのは決して喫煙者の意志が弱いだけではない、ということを理解してあげてください。

たばこを吸いたいという衝動は、ガムや飴玉を口に含んだり、深呼吸したりするなどの対処行動である程度ごまかすことはできますが、ニコチン切れの症状から自分ひとりの努力で抜けだすことは、難しい場合もあります。
そういった症状を緩和し禁煙を成功させる補助薬として、ニコチンを含んだガムやパッチが薬局で売られています。また禁煙外来を受診すれば、保険診療で禁煙補助薬などを医師に処方してもらうこともできます。ご本人の努力だけでは難しい場合は、成功率も高いので、禁煙外来の受診をすすめてみてはいかがでしょうか。

禁煙を続けるコツのひとつとして、禁煙していることを家族を含め周囲の親しい人に伝えることが重要です。地域や企業内での禁煙サポート活動もあるので、そのよう支援を利用することもひとつの方法です。

  • だるい

からだがだるくて疲れやすいです。

仕事にも、なかなか集中できません。何が原因なのでしょうか。

「だるさ(倦怠感)」を主訴に病院を受診される方はかなりの数にのぼります。疲労感であったり、脱力感であったり、気力がでない感じとして自覚されます。

倦怠感を呈するもののうち、見逃してはならない病気は多岐にわたります。貧血、脱水、感染症、内臓の病気(心臓、肝臓、腎臓など)、糖尿病、こころの病気、甲状腺機能異常、膠原病(こうげんびょう)、悪性腫瘍(がん)、などがあります。

病気以外の原因としては、

  1. 1.過度の運動や睡眠不足などによる肉体的疲労
  2. 2.栄養不足
  3. 3.薬による影響
  4. 4.ストレスや不安による影響
  5. 5.これらの混合状態

などがあげられます。

原因を特定するためには、倦怠感以外に症状がないかが重要です。発熱、呼吸苦、吐き気、体重変化などの症状が合併している場合には、内科を受診されることをおすすめします。

  • 立ちくらみ

立ちくらみをよくおこします。

何が原因でしょうか。

立ちくらみは、立ち上がることで頭(脳)の位置が高くなるため、一時的に脳へ血液が流れにくくなる状況のことです。

立ち上がる時、通常では自律神経が働き、「脳に強く血液を送れ」と心臓に指令が送られ、脳へ十分な血液が送られます。しかし、加齢やストレス、食直後、運動後などは、自律神経のバランスが乱れて脳に十分な血液が送られず、立ちくらみがおこりやすい状況になります。また、貧血や低血圧、糖尿病、脳の血管の病気、心臓の病気(不整脈など)などがある場合も、脳へ血液が流れにくくなるため、立ちくらみが生じやすくなります。

立ちくらみの症状が強くなったり、頻繁におこるようになったりする場合は、上記にあげたような病気が存在する可能性がありますので、まず、内科の受診がすすめられます。

  • むくみ

以前より、足のむくみが続いています。

体重も少し増えてきており心配です。

むくみとは、細胞と細胞の間の水分(間質液)が増加した状態をいいます。

むくみの症状がでる代表的な病気は、主に以下が考えられます。

  1. 1.心臓の病気(うっ血性心不全など)
  2. 2.腎臓の病気(ネフローゼ症候群など)
  3. 3.肝臓の病気(肝硬変など)
  4. 4.甲状腺の病気(甲状腺機能低下症など)
  5. 5.静脈の病気(下肢の静脈瘤など)

このような病気は、胸部レントゲン、血液検査、尿検査などで見つけることができます。

また、上記の病気が疑われる場合に現れる症状としては、

  1. 1.足以外に顔や手にもむくみがみられる
  2. 2.むくみだけではなく、動悸や息切れがみられる
  3. 3.むくみと同時に食欲が落ち、からだがだるい
  4. 4.むくみの部分に痛みがある
  5. 5.リンパ腺が腫れてきた

などがあげられます。

また、薬によりむくみが生じたり、内臓や血管などに病気がなく、特別な原因がないのにむくむ場合もあります。

むくみ以外に症状がある場合やむくみが持続する場合、体重増加が著しい場合には、内科医師の診察を早めに受けることをおすすめします。

  • 生活習慣病

生活習慣病とよく聞きますが、そもそもどんな病気ですか。

生活習慣病はどうしたら予防できますか。

食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、病気の発症や進行に関係している病気のことを「生活習慣病」と呼びます。具体的には、肥満、脂質異常症(家族性を除く)、高血圧症、高尿酸血症、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、脳血管疾患、歯周病などが含まれます。

「生活習慣病」が増加した背景には、豊かになった現代の生活環境が大きく影響しているといわれています。 豊かな食生活は、摂取エネルギー過剰の原因となります。これに加えて、自動車の普及や鉄道の充実、家電製品などの進化により、現代の暮らしは大変便利になったため、人はからだを動かす機会が減って慢性的な運動不足になり、消費エネルギーの減少を招きました。摂取エネルギーが過剰となる一方で、消費エネルギーが減少するという負の相乗効果により、生活習慣病がおこりやすくなりました。 また、社会環境が複雑になり精神的緊張が続く現代人の生活は、ストレス状態に陥りやすいといわれています。ストレスは心身の問題だけでなく、あらゆる病気の引き金にもなります。ストレスの増大にしたがって増える飲酒や喫煙習慣なども、私たちの健康に大きな影響を与えます。

基本的なことですが、1日3食バランスの良い食事、適度な運動習慣、禁煙、規則正しい睡眠、定期的な検査などが生活習慣病発症を予防することにつながります。 できる範囲からご自身の生活を見直してみましょう。

  • 体重の問題

体重が増えています。のどがよく渇き、トイレも近いです。

半年くらい前から増加がみられ、3ヶ月で5~6Kg増えました。心配です。

一般的に体重増加の原因としては、カロリーのとりすぎ、もしくは体質に基づく単純性肥満が最も多く、肥満気味の方の約90~95%を占めます。

まずは、肥満の指数となるBMI(body mass index)を計算してみてください。
BMI=体重(kg)/身長(m)2
標準値は22で、25以上は肥満と判定されます。

それ以外に、以下1~3などの病気が背後にあって体重増加する場合がありますが、これを症候性肥満といいます。

1.糖尿病

血糖値の慢性的な上昇により、のどが渇く、水分を多くとる、尿量が増える、などの症状が出現します。長期的には、視力障害、腎障害、動脈硬化などを来すので、早めの対処が必要です。

2.副腎機能亢進症(クッシング症候群)

コルチゾールというホルモンが過剰に分泌されるもので、脳下垂体や副腎に腫瘍性の病気がみられるものです。ただし、他にも多毛症や高血圧、女性の場合であれば生理不順などを伴います。

3.甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンの分泌が少なくなり、体重が増えるとともに、疲れやすい、むくみ、便秘、息切れなどの症状がみられることもあります。

のどの渇き、トイレが近いといった症状からは、糖尿病の可能性も考えられますので、内科への受診をおすすめいたします。

  • 健康管理

就職して20年で体重が20kg増えました。

減量にチャレンジしようかと思っています。どんなことに気をつけたらよいでしょうか。

いわゆるメタボ体型といわれる内臓脂肪型肥満は、運動や食生活の改善により、落としやすいのが特徴です。現在の体重の5%減を目指して減量をされることをおすすめします。簡単な減量のポイントを以下にまとめてみました。

1.1日3食決まった時間に食べる

食事時間が空いてしまうと、次の食事を食べ過ぎてしまう傾向にあります。欠食後は、吸収率が高まりますので、なるべく毎日決まった時間に食事を摂りましょう。 夕食が遅くなってしまった場合は、カロリーを抑えた消化の良い食事がお勧めです。丼ものは高カロリーになるので要注意です。

2.よく噛んで食べる

脳がおなかいっぱいと感じるまでに20分ほどかかるといわれています。よく噛んで食べることによって、食事の時間が長くなるので満足感を増すばかりでなく、消化を促し胃腸の負担も少なくなります。

3. アルコールは適量に

アルコールの適量は1日1合程度(ビールは500ml、焼酎は0.6合、日本酒は1合)。 また、アルコールを飲むときに一緒に食べるおつまみは、低カロリーで高たんぱくな枝豆や冷奴、お刺身などがお勧めです。

4. ダイエットは長期的に継続する

食事量を極端に少なくすれば短期的にやせることができますが、その後、からだが危険を感じて食欲を増進させます。それがリバウンドに繋がるのです。無理なダイエットは継続できないばかりか、からだに負担が多く、筋肉が落ちたり、かえって脂肪が増えたりとからだの質が変わってきます。○○抜きダイエットや○○だけダイエットは、賢明ではありません。バランスの良い食事で総カロリーを減らすことで長期にわたって無理なく続けることが肝心です。

6.ストレスは運動や趣味で発散する

ストレスを感じたときに、食事で気張らしをする方も多いと思いますが、それよりもむしろ ジョギングやゴルフの素振り、カラオケで歌うなど、身体を使ってエネルギーを消費すすると、ダイエットには一石二鳥ですね。

  • 血圧の問題

血圧が高めといわれましたが、特に何も症状がありません。

気になる症状がでてから考えればよいですか。

血液が血管の中を通るとき、血管にかかる圧力のことを「血圧」といいます。

心臓は、ポンプのように血液を全身へと送り出しています。心臓が収縮して血液を押し出した瞬間に血管にいちばん強く圧力がかかり、これを収縮期血圧(最高血圧)と呼びます。また、収縮した後に心臓が広がる(拡張する)時に圧力がいちばん低くなり、これを拡張期血圧(最低血圧)と呼びます。収縮期血圧と拡張期血圧のどちらが高くても、高血圧症といわれています。

高血圧症になっても、自覚症状はほとんどありません。また、せっかく定期健診で早いうちに発見することができ、「血圧が高いから、精密検査を受けるように」といわれても、自覚症状がないために放置する人も多くいます。しかし、高血圧症は、症状がほとんどないまま、長年かかってひそかに血管をむしばんでいく「サイレント・キラー」とも呼ばれる恐ろしい病気なのです。

血管を流れる血液の圧力が高くなると、つねに血管に刺激が加わるため、動脈が傷みやすくなり、動脈硬化が進みます。それと同時に、血液を高い圧力で送り出している心臓にも負担がかかります。その結果、心臓病(狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心肥大など)や脳卒中、腎臓病などを引きおこしやすくなります。 特に、虚血性心疾患や脳卒中は、一度に大きな発作がおこると、命にかかわることもあるおそろしい病気です。自覚症状がなくても、きちんと治療することが大切です。

高血圧症の治療の第一歩は、生活習慣の改善です。日常生活の中でできる具体例としては、食塩摂取量の制限、適正体重の維持、適度な運動、禁煙などがあげられます。生活習慣を改善しても血圧が高い状態が続くようであれば、降圧剤による治療を検討する必要があります。

血圧が高めといわれた場合は、内科を受診し、定期的に通院して、降圧剤の服用の必要性があるのか、などを相談されることをおすすめします。

  • 血圧の問題

年々、血圧が高くなっています。

上の血圧は140を超えていませんが、年々高くなっています。今後注意することについて教えてください。

年齢とともに血圧が少しずつ上昇することは、血管の硬さが年々増すためといわれています。どなたにもみられる現象です。注意しなければならないのは実際の数値です。血圧の値が140/90mmHg以上が高血圧とされています。もし、肥満や糖尿病や脂質異常症があったり、腎臓などの病気や、心筋梗塞や脳卒中などになったことがあれば、140/90mmHg未満であっても治療の対象となることがあります。

今後注意すべきことについては、肥満があれば減量が必要になります。方法としては、夜、寝る前に「少しおなかがすいたなあ」と感じるくらいに夕食を減らすところから始めるとよいでしょう。毎日の出勤は速足で、できれば朝夕20分程度歩くとよい運動になります。塩辛いものを控えることも大切です。1日の食塩摂取量の目標量は、男性は9.0g未満、女性は7.5g未満(高血圧の方は6.0g未満)とされています。濃い味に慣れていると、「まったく味がない」と感じるでしょうから、徐々に薄味にして舌を敏感にしていくとか、スダチやカボスなどを上手に使って行くといった工夫が必要です。たばこは吸わないようにしましょう。仕事でストレスを感じる場合には、それを解消するために、まったく仕事とは関係ない趣味を見つけ、適度に体を動かせることができれば最高です。

もちろん、定期的に健康診断を受けて、尿の検査や血液中のコレステロールや中性脂肪などをチェックすることも大切です。

※ LDLコレステロールや中性脂肪が基準値以上に増加したり、HDLコレステロールが基準値以下に低下した状態

  • 脂質の問題

健診で「脂質異常症」と指摘されました。

特に症状はありませんが、治療の必要性はあるのでしょうか。

「脂質異常症」とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が多くなり過ぎてしまう病気です。

血液中にある脂質のうち、多過ぎると問題なのは、LDL(悪玉)コレステロールと中性脂肪です。血液中のLDLコレステロールが多過ぎると、動脈の内側の壁にコレステロールがたまって血管が狭くなるとともに、血管が硬くなり、動脈硬化が進みます。また、中性脂肪は、それ自体は動脈硬化の原因にはなりませんが、中性脂肪が多いと、HDL(善玉)コレステロールが減ってLDLコレステロールが増えやすくなるため、動脈硬化の間接的な原因になります。

ところが、血液中の脂肪が異常に増えても、自覚症状はないため、自分で気づくことはありません。動脈硬化になっても、まだ自覚症状がありません。そのため「脂質異常症だから、病院で精密検査を受けるように」といわれても、それが何を意味するのかわからないまま、放置してしまう人が多いのです。

動脈硬化が進むと、血液が流れにくくなったり、血管に血栓(血管の成分や血管壁がはがれたものなど)がつまりやすくなったりして、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患や、脳卒中などの命にかかわることもある病気を発症してしまう危険性が高くなります。さらに動脈硬化は、高血圧の悪化や、腎臓病などの原因にもなります。したがって、脂質異常症は、自覚症状がなくても、早く見つけて治療することが重要なのです。

脂質異常症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法です。具体的に心がけることは、禁煙、食生活の見直し、適正体重の維持、運動などです。生活習慣を改善しても血中脂質の数字が高いまま下がらないときには、薬物治療を検討する必要があります。

健康診断などで脂質異常症を指摘された場合は、内科を受診し、定期的に通院して薬物による治療の必要性があるのかなどを相談されることをおすすめします。

  • 脂質の問題

中性脂肪が高めといわれています。

どのようなことを注意すればいいですか。

中性脂肪とは、血液中に存在する脂肪のひとつで、エネルギーを貯蔵する役割を果たします。エネルギーとして使われなかった中性脂肪は、からだに蓄えられます。

中性脂肪は、甘いものやごはんなどの炭水化物の摂取が多い方、アルコールを飲む機会が多い方に検査数値の上昇がみられる傾向があります。

そのため、中性脂肪が高い場合、まず、次のような生活改善がすすめられます。

  1. 1.夕食を食べるのが夜8時以降になる場合、油を控えたヘルシーメニューを心がける
  2. 2.間食を控え、3食しっかりとる
  3. 3.ご飯は1食につき1杯が目安
  4. 4.お酒は適量(1日ビール500ml、日本酒1合程度)を楽しむ
  5. 5.嗜好飲料(コーヒー、紅茶、ジュースなど)は無糖や低カロリーなものを選ぶ
  6. 6.定期的な運動習慣で代謝を高める

また、肥満の方の場合、体重を適正な値にすることで、中性脂肪の値を改善させることが期待できます。

中性脂肪は、生活改善によって効果が期待しやすい検査値です。症状がないため放置することで、気がつかない間に動脈硬化が進み、脳血管疾患や心血管疾患などの重大な病気につながります。他の症状が現れないうちに、改善していきましょう。

  • 脂質の問題

脂質異常症で薬を飲んでいますが、中性脂肪の値が下がりません。

コレステロールも、中性脂肪も高く、薬を飲み始めました。コレステロールの値は下がってきているのですが、中性脂肪は基準値よりも高いままなので心配です。

脂質異常症とは、血液検査の値で、

  1. 1.善玉と言われるHDL-コレステロールが少ないか
  2. 2.悪玉と言われるLDL-コレステロールが多いか
  3. 3.中性脂肪が多いか

です。

「脂質異常症の薬を飲んでいる」というのは、2を改善するための薬でしょうか。もし、2は改善したが、3の方が改善しないのであれば、主治医に相談して3を改善するための薬が必要かもしれません。

もっとも薬以前に、太っていたり、お酒を飲んでいたり、甘いものをたくさん召し上げるようであれば、これらは中性脂肪を増やす原因になりますから、そちらを見直すことの方が先です。

  • 代謝の問題

2型糖尿病の診断を受けました。

特に自覚症状はないのですが、すぐに血糖値を下げる薬を処方され、戸惑っています。

糖尿病とは、血液中のブドウ糖の量(=血糖)が慢性的に多くなる病気です。原因によって、以下のように分類されます。

1. 1型糖尿病

自己免疫疾患などが原因で、膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、インスリン量が不足しておこります。子どもや若年層に多く発症します。

2. 2型糖尿病

何らかの原因で、インスリン分泌量が少なくなっておこる場合と、インスリン分泌量に問題はなくても、インスリンの働きが悪くなってしまうためにおこる場合があります。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多く、40歳代以降の発症が多いです。

3. ほかの病気が原因となるもの

肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常など、ほかの病気が原因となって糖尿病が引きおこされたり、薬剤が原因となったりする場合もあります。

4. 妊娠糖尿病

妊娠中に初めて血糖値が高い状態が発見されたものをいいます。

糖尿病の初期の段階では、自覚症状のない場合がほとんどです。血糖値が高い状態が続くと、のどが渇く、水をたくさん飲む、尿量が増える、倦怠感を感じる、体重が減少する、などの症状が現れます。自覚症状がなくても、放置すれば動脈硬化が進みます。一般的には、糖尿病発症時から10~15年くらい経過すると、神経、目、腎臓などに障害がおこってきます。心臓や脳の血管の病気を発症するリスクも高まります。このように、糖尿病に伴っておこる障害を合併症といいます。糖尿病治療では、自覚症状がなくても、適切な治療により血糖値をコントロールして、合併症を予防していくことが重要です。 糖尿病の治療の基本は、食事療法、運動療法、薬物療法です。

今回、すぐにお薬が処方されたとのことですが、おそらく、薬によって速やかに血糖値を下げなければいけない状態にあったと考えられます。 突然の内服開始に驚かれることは無理もないことですね。しかしながら、ここできちんと治療をうけて血糖値をコントロールしていくことが大切です。

※自己免疫疾患

本来、からだの外から侵入するウィルスや細菌を攻撃する免疫機能が、自分の正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気のこと。

  • 代謝の問題

境界型糖尿病といわれました。

治るのでしょうか。

実は、「境界型糖尿病」という定義はありません。境界型というのは、ブドウ糖を処理する機能を検査し、そのパターンが正常型でも糖尿病型でもない場合を「境界型」といいます。

境界型の方は、長年追跡していると糖尿病になっていくケースが多くありますから、警告の意味を込めて「境界型糖尿病」といわれたのではないかと推察します。

もし、太っていたり、運動量が少なかったりしたら、将来、糖尿病になる可能性はあります。適度な運動習慣や規則正しい食生活を身につけて、なるべく標準体重に近づけ、維持していくことが大切です。そのことで正常型に分類されるようになる方もたくさんいらっしゃいます。もちろん、定期的に健康診断を受けることはいうまでもありません。

  • 代謝の問題

夫が、健康診断で「糖尿病の可能性がある」といわれました。

本人は「食事を減らせばいいだけなんだから」と言って、病院に行こうとしません。外食が多いので、外でどのような食生活をしているのかも把握できず、このままでは糖尿病が悪くなるのでは、と心配です。

奥様のご心配、ごもっともです。ご主人は働き盛り、「自覚症状もないし、病院に行ってるヒマなんかないよ」とおっしゃっているのではないですか。そこで、奥様にしていただきたいことがあります。

まず、ご主人の健康診断結果表を見てください。HbA1cという項目が、6.2未満ならば、来年の健康診断結果を待ちましょう。6.2以上6.5未満ならば、時間的には余裕があります。もし6.5以上ならば「糖尿病の可能性がある」ではなく、可能性を通り越して「糖尿病です」と書かれるはずです。そうなると、近くの内科に受診するよう辛抱強く説得する必要があります

次に、体重欄の下のBMIという項目を見てください。BMI(Body Mass Indexの略)の数字が22ならば理想的、25以上ならば肥満。22以上ならば、極力22に近づけることです。それには「1日○○キロカロリーの食事にする」というのが理想的ですが、外食が多いと実行が難しいのが実情です。

そこで体重を減らすコツとしては、

  1. 1.食事療法を始めるにあたって、本人に「食事療法とは面倒なものだ」という意識をいだかせないこと、ハジメが肝腎。それには食品を選ぶときににカロリーを考えること。それも面倒となれば、まず脂肪の多い食品を減らすように伝えてください。
  2. 2.夜、寝る前に少し空腹感を感じる程度の夕食にしてもらうこと。
  3. 3.体重を2~3㎏減らすことを第一目標とすること、その程度の減量ならば達成可能でしょう。そして目標体重になったら、おおいに褒め称えましょう。「素晴らしいわね。なかなかできない人が多いのに、あなたはどんなことがよかったの。ぜひ教えて!」と言って、何がよかったのかをご主人の口から語ってもらうことです。自身の言葉で話すことが、意識づけへとつながるのです。

最後に、ご主人に糖尿病に関する知識を修得していただくことです。糖尿病には自覚症状がないこと、家系に糖尿病の遺伝因子があっても、肥満の解消や運動習慣により糖尿病の芽を摘むことができるのを学習してもらいましょう。糖尿病予防の最善策は、正しい知識を修得し、それを基によい生活習慣を維持することなのです。「あなた、糖尿病について勉強なさい!」と言っては逆効果。そんな時は、「わたし、糖尿病っていう病気、よくわかんないから、あなたが先生になって、わたしに教えて」。これがご本人の学習促進にとても有効なのです。

  • 代謝の問題

糖尿病と診断され、薬を飲んでいます。

メタボ体型です。薬を飲んでいても、ダイエットは必要ですか。

「メタボ」の元凶は、体の特におなかまわりの脂肪が多すぎることです。それも皮下脂肪よりも、内臓の周囲に脂肪がついているのがよくないのです。

脂肪細胞はいろいろな化学物質を作って分泌していることがわかってきています。その脂肪細胞が分泌する物質をアディポサイトカインとかアディポカインといいます。それらの多くは、体にとってよくない働きをするということも明らかになってきました。それらは、糖尿病になりやすくする作用をもっていたり、動脈硬化を促進させる作用をもっていたり、血圧を上げる作用をもっていたりなどです。

もちろん、悪いヤツばかりではありませんが、総じてみるとマイナス面が圧倒的に多いのです。したがって、脂肪細胞が多すぎる人では、糖尿病の薬の効きも悪く、コントロールに難渋します。

本来ならば、脂肪細胞を減らして、つまりメタボ体型を是正してスマートになって、それでも血糖値が不十分ならば薬を飲むのが理想的です。しかし、それを待っていると糖尿病の合併症が進んでしまうかもしれません。そこで、仕方なく薬が処方されていることが考えられます。

正しい治療法として、まずおこなうべきは肥満の是正なのです。このままでは、将来が憂慮されます。早く脂肪細胞を減らしていくことをおすすめします。

  • 代謝の問題

高2の息子が肉ばかり食べています。

肉ばかり食べると糖尿病の発症リスクが高いということも聞いたので心配です。

若い男の子に「何が食べたい?」と聞くと、「ボク、焼き肉!」との答えがなんと多いことか。「鯵のタタキがいい」という返事は少ないはず。とくにスポーツ系の部活をしている子供たちにとっては、良い成績を出した時のご褒美の第一位の座は、焼き肉です。 しかしながら、近頃の中学生の血液を調べると、俗に悪玉コレステロールと言われLDLコレステロールが高めだったり、糖尿病予備軍のような数値だったりと、これが本当に若者の血液かと疑うようなケースが時々あります。その一人ひとりを調べたわけではありませんが、食事内容の偏りと運動不足が、その要因であることは容易に想像できます。将来の国を背負って立つ人々の健康も心配ですが、かといって、今の時代、ハンバーグを控えなさいとか、焼き肉を控えなさいというのは、所詮、無理というもの。そこで、対策を考えてみました。

  1. 1.スポーツ少年ならば、エネルギー消費が多いので体重は増えないでしょう。甲子園の球児に肥満者はいません。ただし、肉食に偏るのはおすすめできません。そこで、「焼き肉、結構ですよ。でも、それに見合って野菜もたくさん食べないと筋肉がつかないで脂肪がついちゃうよ」と説明してください。基本は栄養学的にバランスの良い食事をすることです。
  2. 2.コンピュータゲームに夢中で運動量が少ない場合は、「書を捨てて町へ出よう」ならぬ「PCを置いといて体を動かそう」でしょう。ボテボテの肥満児状態が何年も続くと、普通なら中年に多くみられる病気が年若くしてあらわれ、動脈硬化や糖尿病に悩まされることが多いようです。

さて、肉食が多いと糖尿病になりやすいかというと、一概にはどうとは言えません。家系に糖尿病の人はいなかったか、もともと肥満だったか、精神的ストレス、運動量などの様々な要因によっても異なります。さらに、肉食が多かったといっても、牛か、豚か、鶏か、牛でもフィレかロースかにより脂肪量が違いますし、肉と一緒に野菜も食べたか、魚はどのくらい食べたか、炭水化物はどのくらいの割合か、なども関係してきます。

そう考えると、肉の食べ過ぎばかりにこだわらずに、食生活や運動も含めた生活習慣全体を見直していくことが大切です。

  • 代謝の問題

痛風発作をおこしました。

通院して薬も飲んでいますが、あの痛みを繰り返すことを考えると不安です。どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

尿酸値が7.0mg/dl以上になると高尿酸血症といわれ、痛風発作がおこりやすくなります。痛風は、「風が吹いても痛い」と例えられるほどの痛みが出ることから「痛風」と名づけられたとのいい伝えがあります。それくらい激しい痛みという意味でしょう。

痛風発作は、急性痛風性関節炎といわれ、女性よりも男性におこりやすく、足の親指の付け根の関節に、最も多くみられます。急性痛風性関節炎発作は、血液中の尿酸がその部分にたまって強い痛みが現れます。尿酸の結晶を特殊な顕微鏡で観察するとガラスの針のように見えます。このガラス針のような結晶がたくさんたまるのですから、痛さが尋常でないことは容易に想像できます。

ひとたび発作がおきてしまったら、血液中の尿酸を減らすのは後回しにして、まず、非ステロイド性抗炎症薬の飲み薬か座剤で炎症を抑えて、痛みをとります。炎症がおさまったら、発作の予防のために尿酸を下げておく対策に移ります。

尿酸を減らす薬には、

  1. 1.体内で尿酸ができることを抑える薬
  2. 2.できてしまった尿酸を尿中へ捨てるのを促進する薬

の2種類の薬があります。また、おからだの状況に合わせて、尿をアルカリ性にしておく薬を併用する場合もあります。

薬以外の対策としては、尿酸の排泄を助けるために、水をたくさん飲んで尿をだすように努めます。また、肥満があれば体重調整、実はこれが最も有効です。食事では、細胞中の核酸の材料であるプリン体というタンパクを食べると尿酸が増えるので、これを含むレバー、かつお、イカ、えびやビールなどを控えなければならないのは、よく知られているところです。ビールに限らずアルコール類は、血液中の尿酸を増やしますので節酒、できれば禁酒がのぞまれます。

  • 数値の改善

健診で尿酸値が高いと指摘されました。

何に注意すればいいのでしょうか。

尿酸値を下げるために、プリン体の摂取を控えたり、アルカリ性の食品を摂取するという食事療法に加えて、近年は食事の総量を減らすことがよいという考え方になっています。そのほか、食事や生活における注意点を簡単にまとめました。

1. 飲酒量を適量に

プリン体の含有量に関わらず、アルコール自体に尿酸値を上昇させる作用があります。 1回の適量(日本酒1合程度またはビール中ビン1本程度など)を守ることをおすすめします。尿酸値が高い場合は、節酒がよいでしょう。

2. 水分をしっかり補給する

脱水状態が続くことにより、関節で尿酸が結晶化しやすく、痛風発作につながることがあります。 糖分の含まない飲み物で、十分な水分補給を心がけましょう。1日2リットル以上を飲むことが理想といわれています。

3. 肥満の解消

肥満がある場合は、適正体重を目安に減量することが大切です。体重の5%を目安に減らすことで、尿酸値が低下するといわれています。

4. ストレス解消

働き盛りの年代は、尿酸値が高くなりやすい原因として、過剰なストレスが関係しているといわれています。精神的にゆったりとした時間を過ごしたり、体を適度に動かしたり、好みに合ったストレス解消法で心と体を休めていきましょう。

5. 過剰な筋力トレーニングを控える

ジムでのマシーンを使ったトレーニングは、かえって尿酸値を高めてしまう場合があります。体に無理のない強度と時間を設定して取り組みましょう。

  • アルコール

お酒を飲んだら、どれくらいでアルコールはからだから抜けるのですか。

医師からも「休肝日」をつくるようにいわれていますが、どうして必要なのですか。

飲酒によるアルコールは、肝臓で約90%代謝され、残りの約10%は呼気や汗、尿として排出されます。アルコールの血中濃度は飲酒から約30分~2時間後にピークとなり、そのあと徐々に低下していきます。アルコール代謝にかかる時間は、体格や体質、性別でも異なりますが、例えば、体重約60kgの成人男性であれば、1単位(ビール中びん1本、日本酒1合、焼酎0.6合)のアルコールが体内から消えるまでに約3~4時間かかります。2単位では、約6~7時間、3単位では、約9~10時間、4単位では、約12~13時間かかります。

飲酒は、肝臓に負担をかけたり、胃腸の粘膜を直接傷つけたりする以外にも、がん(肝がん、大腸がん、食道がんなど)、高血圧症、脳血管障害のリスクなどが高くなるといわれています。これらの臓器や血管を休めるためにも、休肝日は必要となります。また、連日の飲酒は、アルコールへの依存を高めることにもつながります。

休肝日は、まる1日(少なくとも24時間)飲酒をしない日のことです。厚生労働省の「健康を守るための12の飲酒ルール」でも、週2日の休肝日をすすめています。
休肝日は、連続5日間のあと2日の休肝日を設けるより、2日もしくは3日連続で飲酒したら1日設定する方が効果的といわれています。たまにしか飲まないからといって、一度に大量の飲酒も、身体への負担となることに変わりありません。常に節度をもって楽しむことが大切です。

※参考:アルコール健康医学協会

  • 貧血

鉄欠乏性貧血といわれました。

医師からは、食事からも鉄を積極的に摂取するよういわれています。貧血対策にどのような食事をとればよいのでしょうか。

鉄は一度にまとめて食べても、なかなかからだには蓄積されません。日頃から意識していろいろな食物を食べるようにすることで、徐々に貧血の改善や再発予防に役立ってきます。
また、鉄を効果的に摂取するには、鉄を多く含む食物を意識的に選ぶようにすること以外にも、吸収率を高めるような食べ方の工夫が必要です。次のとおり、貧血時の食事についてまとめてみました。

1.鉄を多く含む食物

・レバー(豚>鶏>牛の順で含有量が多い)
・赤身の肉(牛肉にはとくに多い。ヒレ・ももなど)
・魚(あゆ、かつお・いわし・さんまなど、血合いの部分には特に多い)
・卵貝類(あさり、かき、しじみなど)
・大豆製品(だいず・がんもどき・納豆など)
・緑黄色野菜(小松菜など葉野菜・ブロッコリーなど)
・海藻類(ひじきなど)
このうち動物性の食物に含まれる鉄(ヘム鉄)は、主に植物性の食物に含まれる鉄(非ヘム鉄)よりも数倍吸収率が高いといわれています。

2.鉄の吸収率を高めるなど、食べ方の工夫

・胃酸の分泌を高める柑橘類や酢など酸味のあるものと一緒に食べる
・ビタミンCを多く含む食品を食べる(ビタミンCは果物や野菜類、いも類に多く、非ヘム鉄の吸収をよくする)
・動物性たんぱく質(主に肉、魚)を不足ないように食べる(動物性たんぱく質は、非ヘム鉄の吸収をよくする)

◆献立例◆

・ヒレ肉のピカタ
・ささみとひじき・枝豆のマリネ
・あさり水煮缶と小松菜の卵とじ など

  • 便秘

がんこな便秘で困っています。薬に頼らないで済む食事のポイントを教えてください。

食物繊維は、具体的にどんなよいことがあり、どんなものを食べればよいのですか。

便秘を改善する食事のポイントのキーワードは、「水分」、「食物繊維」、「腸内細菌」です。

まずは「水分」ですが、普段の生活で水分の摂取が足りていないと、便が硬くなって便秘になりやすくなります。食事時以外にあまり水分をとる習慣のない方は、水やお茶などをこまめにとるように心がけましょう。また、特に朝起きた後などに、コップ1杯の水を飲むことによって、腸が刺激され、便意が期待できる場合もあります。

続いて「食物繊維」ですが、食物繊維には水に溶ける「水溶性」と、水に溶けない「不溶性」の二種類があり、便秘の改善にはどちらも大切です。前者の水溶性食物繊維は、腸の中で水分を吸着することによって、便を軟らかく保つ働きがあり、海藻類やコンニャク、果実などに多く含まれます。後者の不溶性食物繊維は、便の“かさ”を増やし、腸の動きを活発にする働きがあり、根菜類や豆類、キノコ類などに多く含まれます。ただし、水分や水溶性食物繊維が少ない状況で、不溶性食物繊維ばかりを多くとると、便が硬くなり、逆に便秘になりますので、注意が必要です。
食物繊維の摂取量の目安は、毎回の食事の際に、合計2品程度です(サラダ1人前や、野菜・きのこ・海藻のおひたし、和え物などの小鉢ひとつ分)。食物繊維量が足りていないと思われる方は、その不足分をプラスされることをおすすめします。

そして「腸内細菌」ですが、ビフィズス菌に代表される善玉菌が、悪玉菌を減らし、腸内の環境を整えるのに役立ちます。善玉菌を増やすには、乳酸菌の栄養となるオリゴ糖や、ヨーグルトやチーズなど乳酸菌食品を定期的にとりましょう。また、味噌や漬物などの発酵食品、そして水分を蓄える水溶性食物繊維も乳酸菌を増やすのに役立ちます。

このように、便秘の改善には、水分、食物繊維、腸内細菌のいずれも重要です。日常生活に取り入れやすいものから、取り組んでみてください。

  • 健康管理

朝ごはんを食べた方がとよいといいますが、どうよいのでしょうか。

朝ごはんを食べる習慣がありません。

ごはんは、おなかを満たすだけではありません。考えたり、からだを動かしたり、からだをつくったり、私たちの生きていく上での大切なエネルギー源です。
そんな「ごはん」を朝に食べるメリットは、以下のようなものがあります。

・朝から活動するために必要なエネルギーが脳に供給され、集中力や記憶力がアップし、仕事や勉強がはかどります。
・からだも活動する上で大切な栄養素やエネルギーを補給でき、午前中から活動できるからだの状態がつくれます。
・朝ごはんを食べることにより、大腸が動き始め排便を促します。

もしも朝ごはんを食べなかった場合、前日の夕食から当日の昼食までエネルギーや栄養が補給されず、絶食の状態になります。
エネルギーや栄養不足で集中力は落ち、疲労感やだるさを感じやすくなります。
また、そのような生活習慣を続けることにより、からだも飢餓状態となり「蓄えやすく、消費しにくい体質」になってしまいます。
加えて、欠食により1日の食事回数が少なくなると、空腹感が強くなるため1回の食事量が多くなり、食事以外の間食も増えることもあって、肥満につながる場合もあります。

今まで朝ごはんを食べる習慣がない方や、時間がないといった方は、牛乳1杯、おにぎり1個などから始めてみるなど、それぞれのライフスタイルにあわせた工夫をされてはいかがでしょうか。

  • 健康管理

豆乳と牛乳の栄養には、どのような違いがあるのですか。

たんぱく質とカルシウムを多くとりたいのですが、豆乳は牛乳の代わりになりますか。

豆乳は植物性で、コレステロールを含まず低エネルギー(脂質量は牛乳の約1/2)、たんぱく質量は牛乳の約1.1倍と若干多く、ビタミンEや鉄(牛乳には含まれない)、銅、食物繊維などが牛乳に比べ多く含まれています。

牛乳は動物性で、カルシウムやビタミンA(豆乳には含まれていません)、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンD、コレステロールなどが豆乳に比べて多く含まれています。

それぞれに含まれている栄養素の量は異なりますので、「豆乳と牛乳、どちらが優れているか」ということではなく、ご自分の目的に合わせて選ぶことをおすすめします。
・牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする方や、脂質は控えてたんぱく質・鉄をとりたい場合は豆乳がよいでしょう。
・豆乳の香りが苦手な方、骨を丈夫に保ちたい・吸収率のよいカルシウムをとりたい場合は牛乳がおすすめです。

ご質問にある、「豆乳は牛乳の代わりになるか」についてですが「カルシウムをとりたい」という目的の場合、同じ重量では豆乳には牛乳の1/7量しかカルシウムが含まれないので代わりにはなりません。しかし、豆乳でなく豆腐(もめん)であれば、牛乳とほぼ同量のカルシウムがとれます。
一方で、「たんぱく質をとりたい」という目的の場合は、ほぼ同程度のたんぱく質がとれるので代わりになるといえます。

食材はそれのみ単品で食べることは少なく、他の食材と一緒に食べることで不足している栄養素を補い合います。かたよりなく、色々な食材を使った食事をとることがおからだを健康に保つポイントになっています。

※参考:食品成分表2015

  • 健康管理

野菜ジュースは野菜の代わりになりますか。

結論からお話ししますと、野菜ジュースを飲むのは野菜を食べる代わりにはなりません。

市販の一般的な野菜ジュースの栄養成分としては、ある程度のビタミン・ミネラル類は摂れますが、食物繊維はほとんど含まれないものがほとんどです(最近は食物繊維を含むタイプの野菜ジュースも市販されています)。野菜ジュースを飲んでいるから野菜は食べないとなると、ますます食物繊維不足に拍車がかかってしまいます。

また、液体では「噛む」機会が減ってしまいます。
野菜をよく「噛む」という動作により、唾液の分泌が促され、消化機能を助け、虫歯の予防や免疫力の向上にも役立つともいわれています。

何らかの理由で野菜が摂れない場合に、ジュースを利用されるのは摂らないよりもよいと思います。しかしながら、野菜とイコールではありませんので、選べるのであれば、食事の形で野菜を召し上がることをおすすめいたします。

  • 健康管理

玄米と白米に含まれる栄養には、どのような違いがあるのですか。

玄米は、もみがらを除いたもので、米にぬか層と胚芽が残っています。
そのため玄米は、白米(精白米)よりも、たんぱく質(約1.1倍)、脂質(約3.3倍)、ビタミンB1(約8倍)、ビタミンB6(約10倍)、ナイアシン(約14倍)、ビタミンE(約5倍)、マグネシウム(約7倍)、鉄(約6倍)、食物繊維(約4.6倍)などが多く含まれています。
玄米は表皮が硬いため炊飯に時間がかかり、消化はあまりよくなく、独特の風味・噛みごたえがある、などの特徴があります。

精白米は、精白時、玄米のぬかと胚芽のほとんどを取り除いているので、上記の成分が少なくなりますが、消化はよくなり、クセのない味で食べやすくなっています。

精白米・玄米のほか、胚芽米もあります。
胚芽米(胚芽精米)は、特殊な精米技術でぬか層を取り除き、胚芽部分を多く残した米です。見た目も味も精白米に近い米です。栄養成分は玄米と精白米の中間くらいにあたります。

成分の量だけを比べると玄米が優れているように感じますが、栄養的には十分とはいえません。栄養は「米」からだけとるのではなく、ほかの「おかず(主菜や副菜)」からとりいれることも大切です。米の特徴をふまえたうえで個人の目的に合わせて、玄米・精白米などを使い分け、食事全体の栄養のバランスを整えましょう。

例えば、離乳期の赤ちゃんや幼児期の子供、胃腸が弱く消化吸収力が弱い方、体力が落ちているときなどには玄米よりも、消化のよい精白米がおすすめです。
ダイエットを意識されている方、メタボリックシンドロームが気になる方、偏食や栄養バランスが気になる方などには玄米が向いていると考えられます。

※栄養素量は米を炊いた「ごはん」の数値  参考:食品成分表2015

  • 健康管理

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とどう違うのですか。

脂肪酸はどちらも脂質の構成成分です。
脂質とは、食品に含まれる油脂のほか、私たちのからだにおいては、おもにコレステロールや中性脂肪のことを指します。脂質はエネルギー源であると同時に、細胞を形づくり、ホルモンをつくるもとになる、からだにとって大切な栄養素です。
この脂質は、どんな種類の脂肪酸が、どのくらい含まれているのかによって性質が異なります。脂肪酸は大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。

1.飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は常温で固体の油脂(バター、ラード、ショートニング、マーガリンなど)や脂身の多い肉類、洋菓子、スナック菓子、ヤシ油などに多く含まれていています。多くとり過ぎてしまうと、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ、脂質異常症や動脈硬化を引きおこす原因になることが知られています。

2.不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は主に常温で液体の油脂(オリーブオイル、紅花油、コーン油、なたね油、紅花油、ひまわり油、ごま油、えごま油、魚油など)に多く含まれています。さらに、不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分けられます。

1)一価不飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸を多く含む代表的なものにオリーブオイルがあります。一価不飽和脂肪酸は多価不飽和脂肪酸よりも酸化されにくく、多価不飽和脂肪酸と同様に血中コレステロールの低下作用があります。

2)多価不飽和脂肪酸

多価不飽和脂肪酸は体内で合成することができず、食品からとる必要のある脂肪酸で、さらに、「n-6系」と「n-3系」に分かれます。

① n-6系

n-6系にあたるのはリノール酸やアラキドン酸で、食品ではコーン油や大豆油、ごま油、菜種油などに多く含まれます。適切な量をとることによって、血中の過剰なコレステロールを低下させる働きがありますが、とり過ぎてしまうと、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の値を下げたり、体内の炎症や動脈硬化を促進したりするため、とり過ぎには注意が必要といわれています。

② n-3系

n-3系にあたるのはα-リノレン酸やEPA、DHAで、食品ではえごま油や亜麻仁(あまに)油、青魚に多く含まれています。中性脂肪の低下や炎症を抑える作用、動脈硬化の進展予防に役立つと考えられています。①に比べとり方が不足している傾向があります。

上記のような飽和脂肪酸を多く含む食品をたくさん召し上がる傾向のある方は、それを少し減らし、代わりに不飽和脂肪酸を多く含む食品(特に②のn-3系)をとる頻度を増やして、バランスをとるようにしましょう。

  • 胸の痛み

熱と咳、息苦しさがあり薬を飲んでいましたが、左胸が急に痛くなりました。

病院で風邪といわれて、薬(抗生物質と胃薬と解熱鎮痛薬)をだされています。左胸が急に痛くなったので、もう一度受診した方がよいでしょうか。

「風邪」とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、発熱などの症状をきたす状態をまとめていう「風邪症候群」のことをいいます。原因は、ライノウイルスやアデノウイルスやコロナウイルスなどのウイルス感染です。ウイルスには抗生物質(今は抗菌薬といいます)は効きません。そのため、普通の風邪に抗生物質は処方しません。しかし、ウイルスにより炎症がおきた鼻やのどや気管の粘膜は、抵抗力がなくなっていますから有害な細菌たちが、ここぞとばかりにはびこって細菌性咽頭炎や気管支炎を併発してきます。今回、抗生物質を処方されたのは、そのような細菌感染の徴候があったということが考えられます。

このような風邪症状に加えて、左胸が痛くなるようなときに考えられるのは、

  1. 1.左側の肺炎
  2. 2.左側の胸膜炎で胸水がたまっている
  3. 3.激しい咳により左側の肋骨や筋肉に無理な力が加わった

の主に3つです。

肺炎であれば医師が聴診した際に呼吸音の変化があるでしょう。胸膜炎とは、肺を包んでいる膜と肺がおさめられている胸郭の内側の壁との間に、炎症が生じて水がたまっている状態です。打診や聴診で確認できます。また、激しい咳により急に力が加われば、時として肋骨にひびが入ることさえあります。これらを調べるために、必要に応じて胸部レントゲン検査をおこないます。

左胸が痛くなったのは、上記の1~3のような状態が考えられます。早速、かかりつけ医に診てもらうことをおすすめします。

※胸部を指でたたき、反響する音を確かめる方法

  • 健康管理

風邪を早く治したいです。

食事はどのようなものを食べればいいですか。

風邪のときは、胃腸の負担を少なくするために「消化のよい食事」が基本です。

症状別に回復を促す食事について、以下のようにまとめてみました。

1.熱が出たとき

発熱に伴い、水分とエネルギー、たんぱく質、ビタミンなどの消費が多くなります。 こまめな水分摂取を心がけ、エネルギーに変わりやすい炭水化物(麺類・ごはん・パン)を中心にエネルギーの補給を心がけましょう。 水分を摂るときは、エネルギーやビタミンなどが摂れる果汁や野菜スープなどもおすすめです。

2.のどの痛み・咳があるとき

のどの粘膜に炎症があるときは、熱い料理や香辛料などの刺激物は控えましょう。 うなぎやレバーなどに含まれているビタミンAとれんこんの粘り成分であるムチンには、粘膜の修復を促す作用があります。

3.鼻水・鼻づまりがあるとき

血行を促し、鼻の粘膜の炎症を抑えるには抗酸化作用のあるフラボノイドがおすすめです。たまねぎやブロッコリー、大豆などに含まれています。

4.下痢・嘔吐があるとき

水分が体内から多く失われますので、十分に水分補給をおこないます。 下痢の場合、脂肪分と食物繊維を多く含む食品は控えます。 嘔吐の場合、吐き気がおさまるまで胃腸を休ませ、落ち着いたら少量の水分補給から始めましょう。体外に排出されたミネラルを補給するためには、イオン飲料がおすすめです。

5.そのほか、おすすめの食品
(1)殺菌・抗菌作用がある食品

にんにく、生姜、にら、ねぎ、たまねぎ、梅干、緑茶

(2)体を温める食品

根菜類、鶏肉、チーズ、山芋、にんにく、生姜

(3)消化を助ける食品

大根、山芋

  • 小児特有の病気

高熱が4日間続いていますが、川崎病が心配です(1歳児)。

川崎病の場合、熱以外に注意する症状はありますか。

川崎病は、4歳以下の乳幼児がかかることが多く、全身の血管に炎症をおこす病気です。
診断は、以下の6項目中5項目を満たすものと定義されています。

  1. 1.原因不明の発熱が5日以上続く
  2. 2.目が充血して赤くなる
  3. 3.手足の先がしもやけのように赤く腫れ、しばらくすると手足の指先から皮がむけてしまう
  4. 4.からだ全体に大きさや形が一定しない発疹が現れる
  5. 5.くちびるが赤く腫れ、舌がいちごのように赤くぶつぶつになり、口の中の粘膜も赤くただれる
  6. 6.首のリンパ節が腫れる

上記のうち5つの症状がそろわなくても、詳しい検査の結果、川崎病と診断されることもあります。
川崎病で心配なのは、心臓の血管の一部に動脈瘤(どうみゃくりゅう:血管の一部がこぶのように膨らんだ状態)ができてしまうことです。これをみつけるためにレントゲンや心電図、エコーの検査などをおこなうことがあります。

現在の症状だけでは川崎病かどうか判断することは難しいですが、川崎病であれば入院して治療することが必要なため、早めに小児科でご相談ください。

  • 甲状腺の問題

バセドウ病と診断されました。

どのような病気ですか。

バセドウ病とは甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう病気です。

バセドウ病の発生頻度は、人口10万人あたり100人前後、男女比は1:4くらいで、20~40歳代の女性に多いといわれています。

原因は、甲状腺を刺激する抗体が関係していると考えられていますが、本当の原因ははっきりわかっていません。

バセドウ病の症状としては、頻脈、動悸、体を動かしたときの息切れ、不整脈、手やまぶたのふるえ、イライラ、不眠、疲労感、集中力がなくなる、汗をたくさんかく、微熱が出る、のどの渇きなどがあります。また、食欲増加を伴う反面、体重が減少することも特徴的な症状です。

診断は、甲状腺ホルモンの血液検査や超音波検査でおこないます。

バセドウ病の治療には、薬物療法、放射性ヨード療法、手術療法などいろいろな方法がありますが、まずは、抗甲状腺薬(甲状腺ホルモンの合成を抑える薬)の内服が始められます。治療は何種類かあるため、薬の種類によって投薬量は異なりますが、内服後しばらくすると自覚症状がなくなり体調もよくなります。バセドウ病の自覚症状が消えても薬の内服を止めてしまうと症状が再発することがありますので、医師の指示に従って内服を続ける必要があります。

今後も、定期的な通院と検査が必要ですので、今のおからだの状態を医師とよくご相談することをおすすめします。

  • 甲状腺の問題

健診で甲状腺が大きいと指摘され、精密検査で橋本病と診断されました。

検査の結果、このまま様子をみることになりました。治療をしなくても大丈夫なのでしょうか。

甲状腺は首の前、のどぼとけのすぐ下にある器官で、甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは、人のからだの発育や成長に不可欠なホルモンで、新陳代謝を盛んにする働きがあります。

この甲状腺が何かしらの原因によって、からだの中で異物と認識されてしまい、抗体がつくられ、攻撃を受けてしまうことがあります。その結果、慢性的に甲状腺に炎症がおきてしまうのが橋本病です。
女性に多い病気で、特に30~50歳代での発症が多いといわれています。

橋本病の多くは、甲状腺の機能が正常であり、必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、なかには甲状腺の機能が低下し、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなってしまうことがあります。すると、エネルギーの代謝が低下し、疲労感や体の冷え、気力の低下、動作が鈍くなる、などの症状がでます。
その場合は、不足したホルモンを補うために、甲状腺ホルモンの薬の服用を開始します。

今回、様子をみることになったのは、甲状腺の機能の低下がみられていないことが考えられます。経過をみていくことが大切ですので、医師の指示の通りに通院するようにしましょう。

  • 骨の問題

骨粗しょう症といわれました。

どんな治療方法があるのでしょうか。

骨粗しょう症とは、骨量(カルシウムなど骨全体に含まれるミネラルの量)が減って骨がもろくなり、骨折の危険性が増してしまう病気です。 男性にもみられますが、閉経後の女性は、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する女性ホルモンの分泌が低下して骨密度が低下してしまうので、発症する確率が高くなります。

骨粗しょう症の一般的な治療は、骨吸収抑制薬(最も一般的)、ホルモン剤などの内服治療です。もし歯科治療を受けている、または受ける予定がある場合は、骨吸収抑制剤が使えなかったり、薬の服用を休止する必要があります。 ビタミンD、Kやカルシウム製剤、女性であれば女性ホルモン剤を使用することもあります。最近は毎日皮下に注射する骨形成促進薬もありますが、高度な骨粗しょう症では、この治療の適応があります。 薬を服用しても、すぐに骨量が改善するものではありません。内服は骨密度検査の評価をしながら半年、1年という期間で経過を見ていくことになります。 もし痛みがある場合には、非ステロイド系の消炎鎮痛剤の内服で治療することが一般的です。

日常生活では、適度な運動が大切です。骨粗しょう症の痛みは骨だけの問題ではなく、腹筋や背筋のバランス、関節が硬くなることでもおこることがあります。筋力低下をさせないためには、足のストレッチや腰痛体操、水中歩行をおすすめします。 また、ビタミンDの活性化を促進するためには適度な日光浴が必要です。食事はカルシウムとビタミンを中心にバランスよく摂るようにして、転倒に注意することも大切です。

  • 健康管理

更年期をむかえ、骨粗しょう症が心配です。

カルシウムは一日にどのくらい摂ればよいのでしょうか。毎食牛乳をコップ1杯、朝と夜にフルーツを入れた無糖のヨーグルトを食べています。

更年期以降は、女性ホルモンの関係で骨量が急激に低下しやすいため、骨粗しょう症のリスクが高まるといわれています。 この時期から骨量を食事で増やすことは難しいのですが、急激な骨密度の低下を防ぐことは可能です。 以下の食事や運動を取り入れて、骨量を低下させないことがポイントです。

1.カルシウムを補給する

牛乳やヨーグルトなどの乳製品は1日200~300gが目安です。それ以上になると、脂質やコレステロールを多く摂取することになりますので注意が必要です。

2.ビタミンDをしっかり摂る

カルシウムはビタミンDを一緒に摂ると吸収がよくなります。 ビタミンDを多く含む食品(鮭やかれい、まぐろ、きくらげ、干ししいたけなど)を摂るだけでなく、日光を浴びることでも体内で生産することができます。

3.定期的に運動をおこなう

骨を支える筋肉も低下すると言われていますので、筋肉を維持するために定期的な運動を取り入れましょう。ウォーキングや水泳などの体に負担が少ない有酸素運動がおすすめです。

  • 健康管理

カルシウムを補うため、牛乳を飲みたいのですがお腹がゆるくなります。

骨粗しょう症予防として牛乳を飲みたいのですが、コレテステロールも気になります。牛乳以外では何からとるといいですか。

牛乳を飲むとお腹がゆるくなるのは、体質(乳糖不耐症)が関係している場合があります。そのような方は、牛乳よりも乳酸発酵しているヨーグルトやチーズなどの方が、症状がでにくい傾向があります。それでもお腹がゆるくなってしまう場合は、乳製品以外の食品からカルシウムをとりましょう。

カルシウムを多く含む食品例

魚類:しらす、じゃこ、どじょう、あゆ、わかさぎ、いわし、ししゃもなど
海藻類:ひじき、刻みコブ、わかめなど
野菜類:小松菜、ほうれん草、かぶの葉、切り干し大根、モロヘイヤ、ケール、菜花、春菊、チンゲン菜、オクラ、枝豆など
種実類:ごま、アーモンドなど
豆類:いんげんまめ、そらまめ、大豆製品…納豆・豆腐・高野豆腐など
その他、いわしやさけ、あさりなどの缶詰にもカルシウムは多く含まれています。

コレステロール値が高めで、乳製品を積極的にとっていいのか気になる場合には、量を加減するか、上記のような緑黄色野菜や大豆製品などからカルシウムをとることをおすすめします。

カルシウムを多く含む食品を充分にとることは大切ですが、ビタミンDやビタミンKも併せてとると、カルシウムの吸収を助け、骨量増加に役立つといわれています。ビタミンDは魚類やきのこ類、ビタミンKは納豆や緑黄色野菜に多く含まれています。
カルシウムは吸収率が低い栄養素のため、このようにほかの食品と併せると、効率よくとることができます。

骨粗しょう症には、飲酒やカフェイン、塩分や加工食品のとりすぎ、運動不足、急激なダイエットなども関係します。
生活スタイルや食習慣などを振り返り、それらを踏まえて以下のような献立をご参考に、ご自身に合わせたお食事を選ばれてはいかがでしょうか。

◆献立例◆

小松菜としらすのポン酢和え
鮭のムニエル・かぶの葉ときのこのソテー添え
大豆とじゃこの炊き込みご飯(スキムミルク入り)

※参考:食品成分表2015

  • 感染症

はしかや水ぼうそう、風疹などの症状のある人と同じ部屋にいたら感染しますか。

流行するウイルス性の感染症のおもなものとして、はしか(麻疹)や水ぼうそう(水痘)、風疹、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)があげられます。これらの感染症の症状のある人に接触した場合(同じ空間にいた場合など)、感染する可能性があります。
今までにこれらの病気に感染したことがなく予防接種も受けていない人は、抗体を持っていないため、感染の可能性は高くなります。

麻疹の場合、感染力が強いため、感染したおよそ90%以上の人が発症するといわれています。
水痘の感染力は麻疹よりは弱いとされていますが、家庭内接触ではおよそ90%の発症率との報告もあります。
風疹と流行性耳下腺炎の感染力は、麻疹や水痘ほどは強くないとされています。

麻疹や水痘に感染したかもしれないと考えられる場合、その接触後72時間以内にワクチン接種などをおこなうことで発症を阻止できるとされています。発症を阻止できない場合もありますが、症状の軽症化が期待できるといわれています。

ただし、感染したからといって必ず発症するものではありません。症状がなくても感染の可能性が考えられる場合は、周囲にも感染させてしまうことがあります。その場合は、妊婦や小さい子どもなどとの接触をさけ、大勢の人が集まるような場所には行かないようにしましょう。
体調や症状に気をつけ、発症が考えられる場合にはすみやかに受診することがすすめられます。

  • 感染症

インフルエンザやノロウイルスなどが流行していて、感染が心配です。

手やモノについたウイルスは、どれくらいの期間感染力をもっているのですか。

ウイルスは、他の生物の細胞にとりつき、そこから栄養をもらって生存するので、手やモノに付着したウイルスは、ある期間を過ぎれば、生存することができなくなり、さらなる感染を引きおこす心配は少ないといわれています。

ウイルスの生存期間や感染力は、ウイルスの種類や環境によって異なってきます。
たとえば、インフルエンザウイルスは主に飛沫感染※1しますが、ウイルスの生存期間は、およそ2~8時間程度であるという研究報告があります。
また、嘔吐・下痢を引きおこすノロウイルスの場合は主に接触感染※2しますが、ウイルスの生存期間は、およそ1~2週間程度、乾燥し気温が低い環境だと1ヶ月以上という研究報告もあります。

ただし、ウイルスの量や状態、温度や湿度・風量などの気候条件、付着したモノの表面の性状などによって、感染力は異なってきます。

ウイルスはそれぞれ特定の感染経路(飛沫感染、接触感染)によって感染が成立するので、流行時期はその特性に応じた予防方法を講じることをおすすめします。

※1 咳・くしゃみ・会話などで空気中に飛沫した菌やウイルスを吸いこむことによる感染
※2 汚染されたドアノブやつり革などから伝播していくもの、患部に触れることでおこる感染

  • 感染症

お酒を飲んだ勢いで知らない人と性行為をしました。HIVの感染が心配です。

感染するとどのような症状がでますか。検査はどこで、どのくらいのタイミングで受けるとよいのでしょうか。

HIVのウイルスは、主に血液、男性の精液、女性の腟分泌液に多く含まれています。そして性行為の相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通って感染します。はっきりとした自覚症状が出ない場合もありますが、感染してから2~4週間ほど経った頃に、風邪のような発熱やのどの痛みが生じることもあります。 ただし、自覚症状だけで感染の有無を確かめることはできません。血液検査を受ける必要があります。

検査は、全国の保健所、医療機関でおこなっています。 感染の有無をはっきりとさせるためには、感染の可能性のある機会から、3ヶ月の期間をあける必要があります。 もし感染していた場合でも、現在では免疫を高める有効な治療方法が複数開発されています。早期の治療によって、感染前と同じ生活を送ることも可能となります。

まずはお近くの保健所または医療機関にお問い合わせいただくことをおすすめします。

  • 性感染症

オーラルセックスで感染する性病はありますか。

オーラルセックス(口腔性交)とは、口唇や舌を使って相手の性器を刺激する行為をさします。オーラルセックスで感染する主な性感染症としては、淋菌感染症、クラミジア感染症、ヘルペス感染症、梅毒などが知られています。

感染の形態としては、口腔内に感染をおこす場合と、口腔内にいる病原体が性器に感染をおこす場合があります。どのような症状がでるかは、感染症の種類によって異なってきますが、口腔内に潰瘍や水泡などの症状がでるものもあれば、膿の混じった尿や排尿時痛などの症状として現れるものもあります。

いずれにせよ、気がかりな症状があれば、受診が必要です。男性では泌尿器科、女性では産婦人科が診療科となり、口腔内の症状に関しては耳鼻咽喉科で治療をおこなう場合もあります。
検査は、尿、血液、のどの粘膜の検査、女性の場合は子宮や膣の粘膜の検査などがおこなわれます。

予防方法としては、男性用コンドームを陰茎の根元からきちんと装着することや、女性の性器にラップなどを使用することが有効です。また、抜歯後など口腔内に傷のあるときや、口内炎があるときなど、体調のすぐれないときには、オーラルセックスを含めたリスクのある行為を避けることも大事です。

  • 性感染症

梅毒の感染が増えていると聞きました。

症状や予防方法について教えてください。

梅毒とは、梅毒トレポネーマという細菌の感染によっておこる性感染症です。
梅毒感染の報告数は年々増加しており、男女比は7対2と男性の割合が多くなっています。
感染経路としては、オーラルセックスを含む性行為、または感染した妊婦の胎盤を通じて胎児に感染する先天梅毒です。

感染すると、平均3週間の潜伏期を経た後、陰部、肛門、口腔内などの感染した部位にしこりができ、潰瘍となることがあります。また、太ももの付け根のリンパ節が腫れることもありますが、通常痛みは伴いません。これらの症状は数週間経つと一旦おさまります。感染から3ヶ月程すると発熱やだるさなどの全身症状や、バラ疹と呼ばれる小さい湿疹などの梅毒に特有の皮膚症状が現れてきます。治療をしないまま放置すると、その後神経症状や眼の症状が現れることもあります。

梅毒の受診科は、泌尿器科や皮膚科ですが、女性の場合は婦人科でも診察が可能です。もし全身症状を呈している場合には、内科でみることもあります。
治療は感染後早い時期の方が望ましく、抗菌薬を数週間にわたり内服します。

梅毒の予防方法としては、感染者とのオーラルセックスを含む性行為を避けることが基本となります。ほかの性感染症と同様、コンドームによる予防効果は高いですが、完全ではないということも認識しておいてください。

  • アレルギー

新居に引越ししましたが、目やのどの痛みや頭痛が続いています。

シックハウス症候群でしょうか。

シックハウス症候群は化学物質過敏症の1つです。化学物質過敏症とは、微量の薬物や化学物質の摂取によって引きおこされる健康被害をいいます。薬物や化学物質に対する許容量を一定以上超えると引きおこされると考えられていますが、その症状や程度には個人差が大きいことが特徴です。

シックハウス症候群は、疲れやすい・めまい・頭痛・眠気・湿疹・目やのどの痛みなどのように、自律神経系・呼吸器系・神経系・皮膚など多彩な症状を伴う症候群です。通常は新築もしくはリフォームした住宅に入居してから2~3ヶ月以内に発症します。

シックハウス症候群については、いまだ明確な診断基準はありません。住宅の高気密化や化学物質による空気汚染、カビやダニなどの関連が指摘されています。問診によって症状と環境変化の関連性を明らかにし、実際に室内環境の測定をおこなって因果関係を判断するしかありません。

症状が続くようでしたら、アレルギー科や内科にてご相談されることをおすすめします。

  • アレルギー

ハウスダストによるアレルギー症状で困っています。

受診して薬を飲んではいますが、他の対策を教えてください。

ハウスダストとは、室内に浮遊する微粒子のことです。アレルギー症状や花粉症、ぜんそくなどの原因といわれています。ハウスダストそのものは、チリ、ホコリ、ダニの死骸、ダニのフン、繊維クズ、花粉や胞子、たばこの煙粒子などが含まれます。

ハウスダストアレルギーの場合、アレルギー性鼻炎やアトピーのような症状があらわれるものと思います。症状の改善には、原因の除去、すなわち、なるべくハウスダストを少なくすることが重要となります。

ご家庭内でできることをあげるとしたら以下のとおりです。

  1. 1.部屋の中の棚や家具の上にホコリが溜まらないように注意し、掃除の時はホコリを立てないようにハタキなどは使わないで掃除機で吸い取るか、雑巾で拭き取るようにする
  2. 2.エアコンフィルターの掃除はこまめにしておく
  3. 3.できれば空気清浄機を取り付ける
  4. 4.マンションなどで換気の悪い場所では、浴室やトイレの換気扇はなるべく24時間、回しておく
  5. 5.じゅうたんはホコリがたまりやすいのでなるべく避ける
  6. 6.ぬいぐるみなどはダニが付きやすいので置かない

などです。

以上のことをお試しになっても、治療の効果が上がらない場合は、主治医とよくご相談されることをおすすめします。

  • におい

妻に加齢臭がするといわれてしまいました。

あまり自覚していなかったのですが、何とかしたいと思っています。

加齢臭がするようになるのは、一般的に40歳を超えた中高年の男女です。このような年代になると「ノネナール」という皮脂の一種が増加するために加齢臭がおこりやすくなります。 ノネナールの増加には、生活習慣が深く関わっているといわれていますので、加齢臭対策には、生活習慣を見直すこと、ストレスを上手にコントロールすることが大切です。

1.入浴

加齢臭を気にしていれば、毎日入浴されていることと思いますが、湯船に入らず、シャワーだけで済ませていると臭いが強くなります。 日頃汗をあまりかかない生活を続けていると、汗腺に老廃物や不純物がたまりやすくなり、たまに汗をかいた時にこの不純物が汗と一緒になって出てくるため、汗はより嫌な臭いを発してしまいます。夜はぬるま湯で汗をじっとりかくくらいのお風呂を心がけます。個人差もありますが、15~30分程度、湯船につかるとよいといわれています。

2.適度な運動

体臭予防に効果的な「有酸素運動」がよいといわれています。有酸素運動の代表は、ウォーキング、ジョギングやサイクリング、水泳などがあります。

3.食事

肉類中心の食生活は、動物性脂肪を多く摂ることになり、その結果皮脂の分泌腺が活発になりますので、汗のにおいがきつくなります。欧米化した食生活は、加齢臭のみならず体臭をより強くしてしまいます。加齢臭対策となるのは日本食です。

4.ストレス

食事の時間が不規則、栄養バランスが摂れていない食事、たばこを吸う、こういった条件は加齢臭を助長します。メタボリックシンドロームになりやすいといわれる生活習慣は加齢臭につながるといえます。

上記の対策を講じることで、においが軽減されることが期待できます。